2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K08179
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
大河原 剛 三重大学, 医学系研究科, 講師 (20469034)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 乳幼児突然死症候群 / 原因遺伝子 / 発症機序の解明 / 妊娠中のウイルス感染 |
Outline of Annual Research Achievements |
乳幼児突然死症候群(SIDS)で死亡した児の延髄でセロトニン神経細胞数の増加が報告されている。申請者等は、胎生期の疑似ウイルス感染により胎仔脳のセロトニン神経細胞の数が増加することを明らかにしたが、P12延髄のセロトニン神経細胞数については解析をしていない。そこで令和2年度は、P12の前SIDS仔ラットの延髄の連続切片を作製し、抗セロトニン抗体を用いた免疫染色を行うことにより、セロトニン神経細胞の数と局在を確認する予定であった。これまでにこの実験を行うためSIDSモデルラットの脳標本を回収し終えたところである。 SIDS仔ラットの橋延髄において、DNAマイクロアレイで発現変化が見られた遺伝子の中で解析の優先順位の高い13遺伝子に関して、quantitative RT-PCR (qPCR)により本当に半減量に差が見られるのか確認を行った。その結果、SIDS仔ラットの橋延髄において、2種類のサイトカイン遺伝子の発現量が有意に増加していることを明らかとした。その為、それらの遺伝子に対するin situ hybridization (ISH)用のprobeを作製し、ISHを行い、これらのprobeがワークすることを確認した。今後は、ISHと免疫染色を組み合わせた2重染色により、それらの遺伝子の発現細胞を同定する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍により大学の通勤や勤務に規制がかかり、また講義・実習の日程や内容を大幅に変更する必要が生じたため、令和2年度は4月から8月まで研究が一切できなかった為。
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Strategy for Future Research Activity |
乳幼児突然死症候群の原因遺伝子の候補が得られたため、SIDSモデルラットの橋延髄で、ISHと免疫染色を組み合わせた2重染色により、それらの遺伝子の発現細胞の同定を行う。 SIDSモデルラットの延髄でセロトニン神経細胞の局在や数に異常が見られないか、免疫染色により確認を行う。
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Research Products
(1 results)