2023 Fiscal Year Annual Research Report
セシウムがインフルエンザウイルス・RSウイルス感染に及ぼす影響
Project/Area Number |
20K08180
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山下 信子 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (40379798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 寛人 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (80455237) [Withdrawn]
八代 将登 岡山大学, 大学病院, 客員研究員 (80585943)
難波 ひかる 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (20273972) [Withdrawn]
本田 知之 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (80402676)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | インフルエンザウイルス / RSウイルス / セシウム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、安定同位体セシウム(Cesium;Cs)を用いて、Cs添加がインフルエンザウイルスA(IAV)、RSウイルス(RSV)感染に及ぼす影響をin vitroで検討したものである。IAVはH1N1亜型(A/NC、A/PR8、A/WSN)、H3N2亜型(A/Panama)、を使用した。RSVはlong strain(RSV-A)を使用した。細胞は、IAV感染についてはA549細胞とMDCK細胞、RSV感染については、A549細胞とHep-2細胞を使用した。IAV感染は、A/NC・A/Panama・A/PR8・A/WSNの各ウイルス株を、MOI 0.1(trypsin 1.0 μg/ml添加下)で感染させて行った。細胞上清にはCsClをウイルス感染24時間前から感染後48時間まで添加して評価した。評価は、細胞内ウイルスmRNA量、細胞上清のウイルス感染価、インフルエンザミニゲノムアッセイで行った。その結果、A/NCでは、低濃度CsCl添加でウイルス侵入が増加していたが、他のIAV株ではウイルス侵入の有意な増加が認められなかった。またいずれの項目においても、低濃度CsClがウイルス複製に影響を及ぼすという結果は得られなかった。RSVについても、同様に細胞内ウイルスmRNA量、細胞上清のウイルス感染価、RSウイルスミニゲノムアッセイを行ったが、低濃度CsClがウイルス複製に影響を及ぼすという結果は、本研究では得られなかった。
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