2021 Fiscal Year Research-status Report
拡散強調画像を用いた早産児の中枢神経評価と神経学的予後との関連性の解明
Project/Area Number |
20K08234
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
長谷川 龍志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80438217)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 早産児 / 拡散強調画像 / 拡散テンソル画像 / トラクトグラフィー |
Outline of Annual Research Achievements |
京都府立医科大学附属病院NICUに入院した早産児おいて、NICU退院前(修正37-41週)の頭部MRI、拡散テンソル画像(diffusion tensor imaging; DTI)とNICU退院後の神経学的予後との関連性を検討するためデータの蓄積、解析を行っている。 早産児における軽症脳室内出血が小脳への障害、発達への影響については論文化し、Pediatric Internationalに掲載済みである。新たに下記の研究、解析を進めている。 1) 対象: 2019年以前に当院NICUに入院した在胎28週以上の早産児82名を対象とし、中枢神経の白質と出生体重のSD score、出生週数、頭囲などとの関連性について比較検討を行った。また、大脳白質の左右差についても解析中である。 2) データの解析: 上記の対象のDTI画像をtractographyを用いて、大脳白質の障害、髄鞘化の定量的評価を継続中である。出生週数、出生体重SD scoreがDTIパラメーターである大脳白質のFA, ADCの左右差が消失する傾向にある。 今後解析する対象を増やして更に統計学的解析を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究対象82名のうち約40名の解析されデータが得られた。しかし、まだ解析済みの対象が少なく、発達検査結果のデータ解析が未実施の状態である。 このため、データ解析が予定よりも十分に進んでおらず、やや遅れている状況である。
|
Strategy for Future Research Activity |
以下のような計画で研究を進める予定である。 対象データの収集:研究対象の画像について、DTI、トラクトグラフィーを用いて、中枢神経白質の定量的評価しデータの蓄積を進める。今年度中に解析を終えるように計画を進める。 データの解析: 上記で得られたデータについて、得られたものから統計学的解析を順次進める。
|
Causes of Carryover |
(理由)データ解析用の消耗品や学会参加・発表の経費が必要であったが、学会参加が少なくなるなど経費が少なく済んだため繰り越しが生じました。 (使用計画)データ解析・保存に使用する電子機器・ソフトの購入、論文作成にあたり英文校正、学会発表での旅費などに使用する予定である。
|