2022 Fiscal Year Research-status Report
Efficacy of oral probiotics at birth for neonates born by cesarean section.
Project/Area Number |
20K08235
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
久田 研 順天堂大学, 医学部, 准教授 (10420853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大日方 薫 順天堂大学, 医学部, 客員教授 (10204281)
堀 賢 順天堂大学, 大学院医学研究科, 教授 (80348937)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | プロバイオティクス / 新生児 / 帝王切開 |
Outline of Annual Research Achievements |
帝王切開で出生した新生児の腸内細菌叢は、経腟分娩で出生した新生児の腸内細菌叢と異なる。そして、大規模な出生コホート研究から、帝王切開での出生が、肥満・アレルギー疾患・糖尿病などの発症リスクになることも示されてきた。そして、我々は近年、出生した新生児が、母体の腸内細菌叢を継承し、正常な腸内細菌叢を確立するためには、出生時の口腔内液が重要であることを証明した。 そこで、腸内細菌叢に対して負の影響を及ぼす帝王切開で出生予定の新生児に対して、出生直後から新生児の口腔内にビフィズス菌を投与し、正常な腸内細菌叢を誘導する研究を計画した。単施設の産科施設に協力を依頼し、ランダム化二重盲検並行群間比較試験を開始している。産科にて予定帝王切開が予定されている妊娠女性に対してリクルートを行い、妊娠36週時点の胎児の推定体重をもとに層別置換ブロック法を用いてランダム化し、プロバイオティクス食品およびプラセボ食品(賦形剤デキストリン)の二重盲検での割り付けを行っている。症例登録された母体および新生児に対して割付け食品を出生直後と日齢1・2に内服させ、産科退院時に採便、採尿を行い、専用容器で冷凍保存している。また、1か月健診時および3か月時に栄養調査および採便、採尿を同様に行い、専用容器で冷凍保存を行っている。 現在、エントリーが終了し、59名の新生児に対して生後の試験食品の内服ならびに検体収集が行われている。集められた検体は、現在-80℃で保管されているが、生後3か月の検体収集が完了する7月より16SrRNAシーケンスによる腸内細菌叢解析やQuantitative PCRによるビフィズス菌数や投与菌の定量解析、便の生化学解析を予定している。また、代謝産物について尿メタボローム解析を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定帝王切開での出生を予定している母体および出生した新生児が対象のランダム化二重盲検並行群間比較試験である。目標参加人数は80名を予定し、計59名の新生児がRCTに参加した。現在エントリーは終了し、生後3か月の検体採取が完了する7月から解析を予定しており、順調な進行状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
すでにエントリーは終了し、検体採取の完了待ちである。新生児の1か月健診もすべて把握しているため、健診時に研究のリマインドを行い、脱落がないように努めている。
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Causes of Carryover |
解析を効率的に実施するため、検体は-80℃で保管し、検体採取が完了するまで解析を保留にしているため。新型コロナウイルス感染症の流行により、国内外の学会への出張機会が減ったため。検体採取は完了したため、次年度で、解析を行う予定である。
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