2022 Fiscal Year Research-status Report
クラッベ病に対するマイクロRNAの病態改善効果とその作用機序の解明
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20K08248
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Research Institution | Institute for Developmental Research Aichi Developmental Disability Center |
Principal Investigator |
稲村 直子 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所, 細胞病態研究部, 主任研究員 (20397623)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | twitcher / オリゴデンドロサイト / ミエリン / miRNA / ライソゾーム病 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は主に以下の実験を行った。1)マイクロRNA発現によりtwitcherマウスオリゴデンドロサイト(OL)で変動する遺伝子をさらに探査するための網羅的解析、2)in vivoでのマイクロRNAの効果を調べるためのアデノ随伴ウイルスを用いたマウス脳内でのOL特異的なマイクロRNAの発現、である。 まず網羅的解析については、野生型マウスOL、twitcherマウスOL、マイクロRNAを発現させたtwitcherマウスOLをそれぞれサンプルとして用いRNA-seqを行った。変動遺伝子の条件として、野生型マウスOLに対してtwitcherマウスOLで増加/減少し、かつtwitcherマウスOLに対してマイクロRNAを発現させたtwitcherマウスOLで減少/増加する遺伝子を探索したが、それぞれの条件において変動遺伝子の数が少なかった。現在しきい値を変えるなど条件を変えてさらに解析を進めている。 次にアデノ随伴ウイルスを用いたマウス脳内でのOL特異的なマイクロRNAの発現では、OLにアデノ随伴ウイルスを最も発現効率良く導入する条件を求める条件検討を行った。方法として生後1週から5週までの様々な時期のマウスにOL特異的なマーカーであるヒト環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼ(hCNP)プロモーターでドライブされる蛍光色素ZsGreen1 に マイクロRNA をつないだアデノ随伴ウイルスベクターを眼窩静脈叢から投与し、ZsGreen陽性細胞の数により発現効率を調べた。その結果マウスの脳でミエリン形成が最も盛んにおこるとされる生後10日から2週前後に導入すると最も多くの発現細胞がみられた。この発現細胞のほとんどが成熟OLのマーカーであるCC1陽性であったので、OLにマイクロRNAを導入する最も発現効率の良い条件を得たと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
網羅的解析については、初年度に新型コロナウイルスの世界的流行によりサンプル調整に必要な試薬の供給が中断したことで遅れが生じ、その遅れの影響が残っていること、さらにデータ解析にも時間を要しているため。またマウス脳内でのマイクロRNAの発現の実験については、最も多くの発現細胞が得られる投与時期の条件検討に時間がかかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
網羅的解析については変動遺伝子のしきい値を変えるなど条件を変えて解析する。また網羅的解析に詳しい新たな共同研究者から助言を得ているため、データ解析は今後順調に進むと思われる。マウス脳内でOL特異的にマイクロRNAを発現する実験では条件検討が終了したので、今後twitcherマウス脳にマイクロRNAを投与し脳内での効果を調べる。
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Causes of Carryover |
網羅的解析とマウス脳内でのマイクロRNAの発現の実験が遅れたためそれに伴う実験に使用する。具体的には網羅的解析で検出された変動遺伝子の発現をリアルタイムPCRで調べるための試薬、またマイクロRNAの脳内導入に使用するウイルス作製に使用する試薬、脳内でマイクロRNAを発現した細胞を解析するための抗体の購入に使用する。
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Research Products
(1 results)