2021 Fiscal Year Research-status Report
Unraveling the role of eosinophils in inflammatory bowel diseases using human enteroids
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20K08264
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
加納 原 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師 (50725306)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 好酸球 / Siglec-8 / シアル酸 / 腸管オルガノイド |
Outline of Annual Research Achievements |
令和三年度も、研究代表者がコロナ禍対応のため研究に割けるエフォートを制限せざるを得なくなり、必要な細胞培養技術やPCR、ウェスタンブロットなどの手技を大学院生に習得させることに費やした。 このため、本研究特異的な実験は行っておらず、実績としうるデータはまだ得られていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者がコロナ禍対応のため研究に割けるエフォートを制限せざるを得なかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度より研究代表者はコロナ禍対応の任か解放されたため、当初計画していた実験を開始する。 1)ヒト腸管粘膜由来の腸管オルガノイドと好酸球の共培養系を作成 1オルガノイドライブラリの樹立:大腸内視鏡検査患者の生検サンプルを採取し、物理的細 断と細胞解離試薬を用いて細胞を解離させた後、人 工基底膜マトリックス上に播種して培養し、継代可能な状態とする。2免疫担当細胞/好酸球との共培養系作 成:腸管内に自然リンパ球も常駐し ているため、同様の環境を再現する。末梢血単核球よりセルソーターにて分離し培養したILC2を、トランスウェル・プレート を用いて腸管オルガノイドと共培養を行う。このうえで、末梢血より磁気ビーズを用いて分離した好酸球を基底膜側に加え、好酸球誘導・生存に関わるIL-5、 GM-CSFなどの液性因子を添加し、好酸球が腸管粘膜に定住する条件を決定する。 2)組織の低ROS化により好酸球誘導が生じるかの検証:1ROS濃度操作による検証:上述の共培養系に、外因性のH2O2やROSスカベンジャーを加える、NOX阻害薬DPI を加える、等の手法で組織ROS濃度を変化させ、好酸球の遊走、活性化への影響を評価する。2解糖系活性操作による検証:解糖系促進剤であるクエン酸や、阻 害薬である2DGの添加による好酸球誘導への影響を観察する。
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Causes of Carryover |
令和二・三年度は、研究担当者がコロナ禍対応のため研究に割けるエフォートを制限せざるを得なかったため予算を繰り越したことが、次年度使用が生じた理由である。令和四年度は研究代表者が正常の勤務に復帰するため、これまで予定していた計画を引き続いて実行する。
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