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2020 Fiscal Year Research-status Report

膵癌転移に関する指向性と予後の検討

Research Project

Project/Area Number 20K08310
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

大野 隆真  九州大学, 大学病院, 助教 (80585729)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 藤森 尚  九州大学, 大学病院, 助教 (60808137)
竹野 歩  九州大学, 大学病院, 特別教員 (10812456)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords膵癌 / 転移指向性
Outline of Annual Research Achievements

外科切除不能膵癌の転移部位は肝や局所、肺などに多く、転移部位特異性をもつ腫瘍である。他方、根治的外科的切除できる場合であっても約7割に術後に再発するため、長期予後が不良の腫瘍のひとつである。再発部位(臓器)により予後が大きく異なることが知られ、近年肺のみで再発する場合はその他の部位で再発する場合に比べ、予後がよいと報告されている。予後という観点から考えると、単なる転移部位特異性とは異なる意義を有していると考えられる。
本検討では術後転移部位の指向性のメカニズム、もしくは予後と関連する遺伝子を見出し、その有用性を検討することを目的とする。本研究で外科的切除後再発の主な原因とされる微小転移のポテンシャルを有する膵癌細胞が引き起こす遺伝子発現異常に着目し、転移部位の指向性を決める遺伝子を同定することで、予後の改善を探求することとしている。
方法は外科的切除後に再発部位、予後が判明した当院膵癌症例171例を対象としてサンプルの品質を確認後、網羅的遺伝子発現解析を行い、その解析で得られたデータを用い、バイオインフォマティックの手法よる検討で、指向性の原因となりうる遺伝子発現異常、長期予後に関連する遺伝子群を見出す。さらに同定された遺伝子群を検証するため、既存のデータベースを活用し、同様の結果が得られるかを確認する。in vitroで関連遺伝子群の解析を行う。術前サンプルから再発予測バイオマーカーや予後予測性についても検討することとしている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当院膵癌症例171例を術後再発部位で生存期間を比較すると、肝転移では500日(生存期間中央値:MST)に対し、肺転移は1201日(MST)であった。予後の検討から2群に分類し、網羅的遺伝子解析で得られた術後再発部位を形作る遺伝子群もしくは長期予後が望まれる遺伝子群の絞り込みを行っている。

Strategy for Future Research Activity

今後、候補遺伝子群を使って、再発部位予測もしくは長期予後予測可能なバイオマーカーとなり得るか、また、候補遺伝子の機能解析を検討している。膵癌および膵癌微小環境を含んだ遺伝子群であるため、いずれの要因が候補遺伝子発現に関わるかをヒト膵癌細胞株を用いて検討する。

Causes of Carryover

遺伝子発現部位の確認のため、免疫染色を検討していたが、条件検討中で、本格実施できず、次年度に持ち越している。

URL: 

Published: 2021-12-27  

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