2022 Fiscal Year Research-status Report
Urinary circular RNA: novel biomarker for early detection of colorectal cancer
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20K08362
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
北川 美香 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (80588632)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志村 貴也 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (90405192)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 大腸癌 / 尿 / バイオマーカー / circRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
数多くの予備実験を行うことにより、含有量の少ない尿中環状RNA(circRNA)の抽出および発現解析における最適な条件を設定した。年齢と性別をマッチさせた、健常者16例およびステージ0/I大腸癌患者16例の尿中からRNAを抽出し、circRNAマイクロアレイによる網羅的解析を施行した結果、健常者群と比較し、早期大腸癌患者群の尿中で有意に高発現を示す541のcircRNA、低発現を示す35のcircRNAを同定した。それらのバイオマーカー候補circRNAのなかから、データベースサーチを行い、大腸癌の早期診断への有用性を示唆する33種類のcircRNAを抽出しプライマーの設計を行った。それらプライマーを用い、まずは、網羅的解析に使用した32例のコホートを用いた予備実験を行い、各circRNAの尿中発現を定量PCRを用いて解析し、早期大腸癌での異常発現をきたすcircRNAを複数抽出した。 さらに、220例のトレーニングコホートを用いて、それらの尿中circRNAの発現解析を行ったところ、健常者と比較し大腸癌患者の尿中において、5種類のcircRNAが有意に異常発現をきたすことを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
尿中のcircRNAの発現量が少ないことから、その抽出や最適な発現解析の条件設定に時間を要したため。また、育児と研究の両立をする上で、コロナ感染流行による公的機関の休止等の影響により支障がでたため。
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Strategy for Future Research Activity |
大腸癌診断に有用なcircRNAを同定するために、トレーニングコホート220例を用いて、さらに多くのcircRNAを検証し、尿中circRNAによる大腸癌早期診断バイオマーカーパネルを樹立する。その後、別の健常者・大腸癌患者からなる独立したバリデーションコホートを用い、樹立した尿中circRNAバイオマーカーパネルの有用性を検証する。大腸癌に対する高診断能の尿中circバイオマーカーが同定された際には、本発明知財の特許出願を行う。
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Causes of Carryover |
育児と研究の両立に際し、前述のごとくコロナウィルス感染症にかかる様々な社会的な要因により、研究の進捗に遅れを生じた。研究期間を延長し、樹立した尿中circRNAバイオマーカーのバリデーションコホートにおける検証を行う予定である。
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Research Products
(1 results)