2023 Fiscal Year Research-status Report
先天性心疾患に伴う右室機能不全における炎症細胞の役割
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20K08398
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
相馬 桂 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90755696)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | シャント性心疾患 / 肺高血圧 / 肺血管リモデリング / 右室リモデリング / マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
診断、治療技術の進歩により成人先天性心疾患患者の予後が改善してきた。しかし、右室機能不全や肺高血圧症を合併した成人先天性心疾患患者の予後は依然として悪いことが知られている。シャント性心疾患における肺血流増加は長期的に肺血管・右室リモデリングを引き起こすが、これまでその病態機構は明らかにされて来なかった。 我々は肺血流量増加と低酸素血症を合併するマウス病態モデルを構築しこのモデルを用いた解析を行った。マウスの左肺を切除した後、8.5%酸素下での低酸素飼育を行うことにより、著しい肺血管リモデリングを呈するモデル(シャント性心疾患モデル)である。このモデルは低酸素ストレスと定量性を持った右肺動脈血流増加を背景とした、臨床上のシャント性心疾患の病態を反映した病態モデルと考えられる。このマウスモデルを用いて、肺血管周囲に浸潤する炎症細胞をフローサイトメトリーを用いて経時的に解析した。特に血管平滑筋細胞の増殖期に集積するマクロファージに着目したところ、間質のM2マクロファージの早期浸潤が血管平滑筋増殖に関わること、間質マクロファージの除去により肺血管リモデリングが明らかとなった。続いて細胞集団特異的なLoss of function approachによりこのマクロファージ亜集団のシャント性心疾患モデルにおける機能的役割を検証した。また、このM2マクロファージの増加とともに好酸球も増加していることがわかった。好酸球除去によるM2マクロファージ除去によっても肺血管リモデリングの軽減を得た。本研究では、低酸素ストレスによる炎症細胞浸潤がシャント性疾患において肺血管リモデリングを増悪させる機構の解析を通じて、炎症制御が肺高血圧治療の一助となることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID流行によるマウス小屋入室制限のため全体的に研究計画が遅延している
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Strategy for Future Research Activity |
M2マクロファージ由来の肺血管、右室リモデリング促進因子をシークエンスにて探索し、ターゲット因子をノックダウンすることでLoss OF Functionを確認する
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Causes of Carryover |
当初の計画の遅延があったため。COVIDによる実験室、マウス小屋への入室制限があり動物実験の実行が遅延した。COVID終息にともない今後実行可能である。
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Research Products
(11 results)
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[Presentation] Preoperative respiratory care exerts a beneficial effect on severe restrictive lung disorders in adult TOF.2023
Author(s)
Akihito Saito, Katsura Soma, Atsushi Yao, Kosaku Goto, Hiroyuki Tokiwa, Masahiko Umei, Taro Kariya, Toshiya Kojima, Masanobu Taya, Eisuke Amiya, Ryo Inuzuka, Yasutaka Hirata, Hiroyuki Morita, Issei Komuro
Organizer
APSC 2023
Int'l Joint Research
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