2020 Fiscal Year Research-status Report
A Development of Myocardial Biopsy Forceps with Contact State Estimation Function by Measuring Electromyogram
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20K08443
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
梅本 朋幸 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (00813750)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮嵜 哲郎 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教 (60734481)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 心筋生検 / 生検鉗子 / 筋電位 / 受動電極 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、1)明示的・定量的に接触を判定でき、かつ2)安全性を担保しながら作業可能な心筋生検鉗子を作製し、臨床への有用性を評価することである。本年度は、まず、心筋生検鉗子の根本電位を測定することで生体心筋壁との接触状態の検知が可能である条件を、動物実験によって評価した。市販されている被覆を有さない鉗子及び被覆を有する鉗子の2種類の鉗子を用いて検討した。評価の結果、被覆を有さない鉗子では接触状態の検知が不可能で、被覆を有する鉗子では接触状態の検知が可能であることを確認した。しかしながら、本方法では、先端の押し付け強さが判断不可能である。また、鉗子先端のジョー部分は金属であり、心筋壁及び血液の両者に触れているため、どちらの電位を計測しているの不明瞭である。さらには、鉗子の被覆は表面との絶縁が担保されていないため、血管内の電位に影響されている可能性がある。そこで、次に、心筋生検鉗子の先端に受動電極を付与することで接触する深さを検知可能とする鉗子を考案した。最終的には、鉗子先端部に複数本の被覆電線の切断面を段違いに固定し、それぞれを独立した受動電極とする構造である。今回は、簡易版として2本の被覆電線を鉗子の軸に対して対称に設置した機構の試作機を製作した。本デバイスは市販されている、外径1.85mm、長さ104cm、ジョーリンク長2mmの心筋生検鉗子を改造して製作した。被覆電線として、絶縁被覆処理を施した外径0.3mm、長さ120cmのステンレス線を使用した。また、鉗子シャフトとステンレス線2本を屈曲可能なまま互いに固定するために熱収縮チューブでこれらを覆い、チューブの締め付け力により固定した。製作した試作機を用いて、ブタ生体を用いて心筋壁に試作機先端を接触させる実験を行いった。被覆電線による受動電極で接触状態を検知可能であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
市販されている生検鉗子に関して、調査を行い、改めて問題点を確認することができた。市販されている鉗子を使用して、電位測定の原理確認実験を行うことができた。確認実験の結果を受けて、心筋電位を正確に測定できる可能性のある機構を考案することができた。簡易版の試作機を作成することができ、動物実験によってその有用性を確認することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
試作機の改良を行い、当初考案した機構を有する鉗子の作成を行う。また、ダウンサイジングを行うことも検討する。鉗子先端と心筋壁との接触状態を判定する方法として、電位測定を使用しているが、より効果的に判定する原理についても、引き続き検討を行っていく方針である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により、当初予定していた試作機の作成が十分に行えなかった。また、予定していた動物実験の実施にも影響があった。次年度に、試作機のさらなる作成及び動物実験の実施を行なっていく予定である。
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Research Products
(2 results)