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2020 Fiscal Year Research-status Report

リソソーム機能異常による心不全発症機構の解明

Research Project

Project/Area Number 20K08448
Research InstitutionEhime University

Principal Investigator

山口 修  愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (90467580)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 青野 潤  愛媛大学, 医学部附属病院, 講師(病院教員) (70512169)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords心不全 / リソソーム / オートファジー
Outline of Annual Research Achievements

心不全病態形成におけるオートファジーの心保護的機能ならびに新たな分子機構を報告してきた。これらは遺伝子改変動物解析などによって明らかにされたが、オートファジーコア遺伝子変異のヒト心不全発症における直接的関与については全く報告されていない。私たちはリソソーム酵素の異常によってオートファジー分解完遂が阻害されると、心不全が誘導されることを報告してきた。そこで、オートファジー必須因子自体の機能異常ではなく、リソソーム機能の異常によって心不全が誘導される、すなわち『心不全はリソソーム病の一つである』 との仮説を立てた。本研究では心筋細胞におけるリソソーム機能制御機構を多面的に解析した基礎医学的検討を行い、新規創薬分子標的介入による心不全治療の可能性を探求するものである。
オートファジーは細胞内の様々なオルガネラやタンパク質を分解する細胞内機構である。細菌やウイルスなど病原体由来のRNA、DNAなどの核酸は自然免疫系受容体Toll-like receptor (TLRs)によって認識され、エンドソーム膜上に存在する TLR3、TLR7、TLR8、 TLR9がその役割を担っている。ミトコンドリアDNAもTLR9を介した心筋炎症と心不全を誘導すること、TLRsのシグナル経路は心不全の新規治療薬ターゲットの一つである可能性を報告してきた。
本研究課題では、リソソーム酵素として心不全発症に関わるDNase2制御機構についての解析を実施した。網羅的スクリーニングにより、その候補分子の絞り込みがほぼ完了した。これらの分子がリソソーム機能に及ぼす影響、特にミトコンドリアDNA分解へ及ぼす影響についての検討も開始した

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

心不全発症における重要なリソソーム内酵素の候補の一つと考えられるDNaseII発現制御について、その制御分子機構の網羅的スクリーニングが順調に進行しており、候補分子の絞り込みがほぼ完了している。これらの分子がリソソーム機能に及ぼす影響、特にミトコンドリアDNA分解へ及ぼす影響についての検討も開始している。

Strategy for Future Research Activity

リソソームの制御遺伝子として報告されている既知分子であるTFEB(transcription factor EB)などについて、ラット心筋細胞を用いたgain-of-functionおよびloss-of-function系を樹立し、その機能解析をおこなう。加えてTLRsはその刺激によりサイトカインストームを引き起こすことから、サイトカインストームが関与する心筋炎発症機序への関与についても検討を実施する。

Causes of Carryover

制御機構の網羅的解析が順調に進んだ結果、TFEBなどのリソソーム制御既知タンパク質に関するアデノウイルス作成やその機能解析に充てる予算額が翌年度への繰越となったため。

URL: 

Published: 2021-12-27  

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