2020 Fiscal Year Research-status Report
Invivoイメージング解析による大動脈弁尖内出血の大動脈弁狭窄症進展機構の解明
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20K08454
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
松尾 好記 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (20420755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 輝明 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (00584830)
嶋村 邦宏 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20584874)
久保 隆史 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (30316096)
下角 あい子 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (60508000)
谷本 貴志 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (90438284)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 大動脈弁狭窄症 |
Outline of Annual Research Achievements |
先進国では高齢化の進行に伴って大動脈弁狭窄症(aortic stenosis, AS)の罹患率が増加している。現在、ASに対する治療法は、AS末期における大動脈弁置換術のみであり、病初期からASの進展抑制に効果的な内科的治療法は存在しない。外科的に摘出された大動脈弁尖を病理学的に観察すると弁尖内出血(intraleaflet hemorrhage, ILH)が高頻度で認められ、ASの急速進展の病態に寄与している可能性が指摘されている。しかしながら、現時点では大動脈弁ILHを生体内で同定できる画像診断法は開発されておらず、大動脈弁ILHの実態や、AS進展におけるILHのメカニズムは解明されていない。本研究の目的は、大動脈弁ILHのin vivoイメージングによる診断法を確立し、AS進展におけるILHのメカニズムを解明することである。本研究では、大動脈弁ILHのIn vivoイメージング解析として、(1)心臓コンピュータ断層撮影(computed Tomography, CT)での形態解析と大動脈弁狭窄症の血行動態との関連性の検討、および(2)心臓MRでのILHのIn vivoでの同定を病理組織と対比することによる検証を行うことを計画した。本年度は、AS症例において心臓CTでの大動脈弁石灰化の分布と心エコー図によるASの血行動態指標との関連性を検討するにあたり症例の蓄積と得られたデータの中間解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究者の勤務地変更に伴い、研究拠点・研究実施体制の再構築に時間を要したため、研究に遅延が生じた。心臓CTでのASの形態と血行動態との関連性に関する臨床データの蓄積と解析は随時進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
大動脈弁ILHのIn vivoイメージング解析として、心臓CTと血行動態との関連性の検討を進める。また心臓MRIと病理組織像との対比によりILHの検出同定の可能性に関し引き続き症例の登録・解析を行っていく。
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Causes of Carryover |
研究体制の再構築により研究計画は予定より遅延している。研究に使用予定の消耗品などの購入ができなかったことにより予定の必要経費を使用することなく、残額が発生したため、次年度使用額に計上した。次年度は引き続き症例の登録を行い、データが蓄積された時点で結果の解析や検討を行う。
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Research Products
(2 results)