2020 Fiscal Year Research-status Report
Novel Arrhythmia Treatment with Extracorporeal Radiation for Patients with Fatal Ventricular Arrhythmia
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20K08459
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
吉岡 公一郎 東海大学, 医学部, 教授 (30246087)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
網野 真理 東海大学, 医学部, 准教授 (10407976)
国枝 悦夫 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 客員教授 (70170008)
株木 重人 東海大学, 医学部, 講師 (00402777)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 不整脈治療 / X線がん治療装置 / 特定臨床研究 / 致死性心室不整脈 / 放射線体外照射 |
Outline of Annual Research Achievements |
背景と目的:がん治療においては体幹部定位放射線治療 (SBRT) などの放射線治療技術の進歩により, がん組織に隣接する正常臓器へのひばくを最小限に抑えながら, 標的に対して集中性を有した高線量を正確に照射することが可能となった. こうした技法を ”難治性致死性不整脈” に対して応用する発想により, 「SBRT(X線)を用いて体外から不整脈基質をわずか15分で焼灼する」ENCORE-Fiveという新しい治療法がワシントン大学にて実施され, その成果は瞬く間に2017年における循環器領域のトップニュースの一つとなった. 本研究の目的は, わが国においてもENCORE-VT trialに準じた臨床研究 (少数症例研究)を実施し, X線がん治療装置 (True Beam 医療用リニアック) を用いた放射線体外照射による安全性ならびに有効性 (抗不整脈効果と機序) を解明することである. 方法:試験の種類:介入研究. 試験デザイン:単一群, 非盲検, 非対照, 単群比, 治療 対象者の選択基準:1) 本研究への参加について書面による本人または代諾者の承諾が得られている、2) 18歳以上、3) 心室不整脈が確定した以下の症状のある患者(持続性単形性心室頻拍が3回以上、心室期外収縮(>20%)に起因する心筋症*(EF<50%)) 結果:2019年11月に第一例目を実施した。対象患者は75歳女性、陳旧性心筋梗塞(駆出率27%)である。施行から1年4カ月余が経過したが、患者に合併症は認められず、良好な不整脈抑制効果が得られているという。高時間分解能ホルター心電図を用いた解析では、照射後に心臓の伝導性を反映する心室遅延電位の改善と、迷走神経活動の回復が認められた。放射線による晩期心臓障害の可能性についても十分に配慮して、継続観察している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究期間内に3件の臨床治療を予定しているがCOVID-19と重なり患者さんの2件目のエントリーが滞っている。jRCTにエントリー期間を2年間延長し2023年までとして変更申請手続きを行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2件目以降のエントリーを進めるとともに、すでに治療を行った患者さんの容態観察を注視している。治療計画を詳細に見直し、照射照準の選択過程を明らかにするとともに、領域の設定に用いた各種検査法について詳細な論文報告を行った。今後学会のシンポジウムなどで発表を行う予定である。
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Causes of Carryover |
患者さんのエントリーを3名予定していたが1名であったため繰越金が生じた。 次年度にてエントリーされた患者さんの検査及び治療費などに充当する予定である。
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[Journal Article] Analysis of depolarization abnormality and autonomic nerve function after stereotactic body radiation therapy for ventricular tachycardia in a patient with old myocardial infarction2021
Author(s)
Mari Amino, MD, PhD, Shigeto Kabuki, PhD, Etsuo Kunieda, MD, PhD, Atsuhiko Yagishita, MD, PhD, Yuji Ikari, MD, PhD, Koichiro Yoshioka, MD, PhD, FHRS
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Journal Title
Heart Rhythm Case Reports
Volume: in press
Pages: in press
DOI
Peer Reviewed
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