2021 Fiscal Year Research-status Report
デュシェンヌ型筋ジストロフィーの心不全発症・進行機序解明と治療法の開発
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20K08470
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平田 拓也 京都大学, 医学研究科, 助教 (10800899)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Autophagy / 心不全 / イソプロテレノール負荷 / iPS細胞 / mdx マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトiPS細胞を用いて研究を行うにあたり、wild type, 疾患由来心筋細胞、変異をCRISPR-Cas9で修復した細胞のvalidationを行った。イソプロテレノール負荷を行い細胞死の有無をWST-8で定量化したところ、疾患由来心筋細胞で有意に細胞死を認めた。既報にあるApoptosisの有無をTUNEL染色を用いて評価したところ、疾患とコントロールで有意差を認めなかった。他の細胞死の機序としてAutophagyに着目し、GFP-mRFP-LC3を用いてイソプロテレノール負荷を行い有意差がでるか検討中である。また、マウスについても研究を行った。イソプロテレノール負荷によりmdxマウスの心筋に線維化が増加することが前年にわかっている。その機序にAutophagyが関わっていると考え、イソプロテレノール、Autophagy阻害薬であるクロロキンを内服させた群とさせなかった群でAutophagyに差があるか実験中である。具体的にはAutophagyのマーカーであるLC3,p62をWestern blottingをもちいて検出するため、検体を集めているところである。従来apoptosisの関わりがデュシェンヌ型筋ジストロフィーの心不全では言われているが、Autophagyに関してはわかっていない。新たな心不全の機序として、治療のターゲットとして重要と考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Western blottingによるAutophagyの証明を行うにあたり、マウスを育ててある程度の週数にする必要があるが、その経過途中でマウスが死亡しやり直す必要が出た。そのため検体が揃うのに時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
コントロールマウスとmdxマウスでAutophagyの差異をみるためそれぞれのマウス心筋を取り出し、western blottingでLC3、p62を検出する。差異をみとめればデータが揃うため、論文作成に取りかかる。
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Causes of Carryover |
学会発表、それに伴う旅費、英文校正、論文投稿等を昨年度はできなかったため、次年度はそれらに費用がかかると思われる。
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