2021 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation for Molecular Pathophysiology of Atherosclerosis Focusing of Commensal Microbe and Splenic B2 Cells
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20K08478
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
荒川 健太郎 横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (00806747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石上 友章 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (50264651)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 動脈硬化症 / 腸内細菌 / 液性免疫 / B2細胞 / 脾臓 / 腸管漏洩症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者の所属する研究グループでは、これまでに炎症としての動脈硬化症の成因について、研究を行ってきた。これまでの成果から、炎症を永続させる生物学的基盤に、液性免疫がかかわる免疫異常があり、ヒトでは自己抗体を産生する機序がかかわっていると考えている。動物モデルを対象にした検討からは、腸内細菌が抗原化し、脾臓由来のB2細胞が活性化し、teritary lymphoid organ(3次リンパ組織)であるPVAT(傍大動脈脂肪組織)ならびに血管外膜(Adventitia)への活性化B2リンパ球のmigrationによる、初期プラーク病変の形成される機序を明らかにした。こうした生物学的プロセスは、マクロファージの泡沫化と、血管内膜への集簇、脂質コア・壊死コアの形成に先行する、動脈硬化症の超初期の変化であり、動脈硬化症の成因の上流である。我々はこれまでに、①腸内共生微生物の除菌による、total microbe burdenの抑制、②活性化B2細胞を抑制する、抗CD23抗体の投与、の制御により、動脈硬化症の制御が可能になることを明らかにしている。ならびに,③腸管バリア機能を修復するクロライド・チャネル活性化剤(Lubiprostone)による、腸管漏洩症候群(Leaky Gut Syndrome)の制御による制圧を目指している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Lubiprostoneに引き続いて、probioticsを投与することで、腸内細菌のtotal bacterial burdenを制御することで、動脈硬化症が制御可能になる可能性を追求している。初期のデータを得ることができた。現在、臨床試験化を試みると同時に、有効なprobioticsを特定する研究に着手している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究をはじめとした、我々の研究グループのコンセプトに基づいた、①動物モデル(ApoEノックアウトマウス)を対象にした研究、②ヒトを対象にして、コンセプトを証明する(POC)臨床研究を計画し、実行する計画である。
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Causes of Carryover |
現在、主に動物モデルを対象にした研究を遂行し、並行して本研究のコンセプトを証明する臨床試験の研究計画を作成している。また、生物学的製剤を使った臨床試験のデータ解析を進めている。研究リソースを費やすタイミングを、次年度にもちこしました。
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