2021 Fiscal Year Research-status Report
心不全発症進展における抗心筋自己抗体の関与とその発生メカニズム
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20K08482
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
長友 祐司 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 内科学, 准教授 (70348647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香坂 俊 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (30528659)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 心不全 / 自己抗体 / 腸内細菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在防衛医科大学校病院に入院する心不全急性増悪患者を対象として患者登録を進めている。当初の計画通り、2020年度、2021年度にそれぞれ約100名の患者登録を行い、臨床デー タの登録を完了した。また登録患者ほぼ全例の血液検体を採取。それ以前のものを含めると350例分の患者登録、血液検体採取を完了している。また、退院後1年以上経過している症例について退院後イベント(心血管死、非心血管死、心不全再入院、脳卒中など)のデータ収集を完了している。腸内細菌叢解析のための便検体については患者対象に一定の除外基準があり、2022年5月現在87例採取している。血中抗心筋自己抗体(β1アドレナリン受容体自己抗体、M2ムスカリン受容体抗体)の測定系(ELISA法)は既に確立しており、研究室にて自己抗体のIgGサブクラスを含め順次測定を行っている。これまでの実績通り、各自己抗体陽性率がIgGで40%程度、IgG3サブクラスについては20%程度の陽性率であることが確認できた。また、心不全の原疾患、収縮障害、拡張障害いずれにおいても自己抗体が検出されていることが確認された。これら陽性の血清からIgGを抽出する準備を進めている。またレンチウイルスを用いてヒト心筋培養細胞(H9c2細胞)へのβ1アドレナリン受容体、M2ムスカリン受容体遺伝子導入を行い、同蛋白が安定して発現していることが確認できた。心筋細胞のCaハンドリング(Ca電流)測定の実験系も確立し、抗体を添加したfunctional assayの準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
患者登録数(年間100例程度)はそれ以前の当院の実績から算出しているが、予定通りにほぼもれなく登録できている。自己抗体の測定も順調に進んでおり、functional assayは来年度中に可能となる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
患者登録は継続する。ELISAでの自己抗体測定もこのまま継続する。ヒト培養心筋細胞を用いたin vtroの実験を来年度中には開始する。便検体については外注測定となるためある程度検体数がそろったところで委託を行う。
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Causes of Carryover |
現時点で患者登録は順調に進んでおり、自己抗体測定も行っているが、ある程度試料(血液、便検体)がそろった時点で腸内細菌叢測定、ならびに自己抗体を用いたin vitro実 験を行う予定としている。これらの物品購入は今年度わずかであり次年度に物品の購入、実験を順次行っていく予定である。
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