2023 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism of palmitic acid-induced diabetic endothelial dysfunction via O-GlcNAc
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20K08503
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
眞崎 暢之 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 集中治療部, 准教授 (00364795)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 健 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 内科学, 教授 (50231931)
高瀬 凡平 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 集中治療部, 准教授 (50518214) [Withdrawn]
井戸 康夫 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 内科学, 助教 (50814133)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 血管内皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、血管内皮細胞におけるヘキササミン糖代謝経路の最終産物であるO-GlcNAcによる修飾が、パルミチン酸によっても起こるのではないかという仮説を検証するものである。O-GlcNAc修飾は糖尿病性血管内皮機能障害の原因の一つと考えられていることから、パルミチン酸がさらに糖尿病性血管障害を悪化させるのではないかという考えのもとに行われた。 1.血管内皮細胞へのパルミチン酸酸投与方法について検証。投与後のO-GlcNAc修飾はダイナミックに変化しており、5時間後にピークを迎え、24時間経つと逆に全く消失することがわかった。これは、O-GlcNAc修飾による侵襲に対する防御機能を示唆している。24時間後ではパルミチン酸による毒性によって細胞死が生じている。このことから、以後の実験については投与5時間後に統一することにした。 2.患者から採取した血管内皮細胞を用いてパルミチン酸負荷によるO-GlcNAc修飾。前段階として、細胞採取方法について再度検討することとなり、心臓バイパスグラフトの余剰断端から血管内皮細胞を採取する方法を確立した。 3.O-GlcNAcで修飾される細胞内蛋白について網羅的解析。過去の文献はすべて、O-GlcNAc抗体を用いた抗原抗体反応で検出していたが不正確な可能性がある。よって、新しい方法としてClicITを用いたラベリングを用いることとした。この方法によるO-GlcNAcでの免疫沈降プロファイリングは今まで報告されていない。市販の血管内皮細胞(HUVEC)を、通常グルコース(5mM)、高グルコース(30mM)、高グルコース+パルミチン酸負荷(100mM、5時間)、ThiametG(1μM)の条件で48時間培養した。細胞内蛋白のO-GlcNAc修飾の差を検出中である(外注提出済み;結果未)。
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