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2021 Fiscal Year Research-status Report

グレリンの生理作用を応用した「抗癌剤誘発性心筋症」に対する画期的治療法開発

Research Project

Project/Area Number 20K08505
Research InstitutionNational Cardiovascular Center Research Institute

Principal Investigator

徳留 健  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (00443474)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords抗癌剤誘発性心筋症 / 心不全 / マウス
Outline of Annual Research Achievements

前年度、ドキソルビシン誘発性心筋症モデル作製において、過去の文献に倣って4 mg/kg・週1回腹腔内注射を5回行ったが、心エコーで評価した限りでは、過去に報告されているような左室機能の低下を認めなかった。そこで今年度はドキソルビシン投与量を前年度の約2倍に増やし、8 mg/kg・週1回腹腔内注射を5回行った(n=20)。対照群(n=10)には生理食塩水を投与した。投与開始時の生食群の体重は24.5 g・ドキソルビシン群の体重は24.17 gであり、両群間に有意差を認めなかった。投与終了後の体重は、生食群: 26.55 g・ドキソルビシン群: 20.89 gであり、両群間にp<0.001の有意差を認めた。薬剤投与期間中に死亡したマウスは認めなかった。その後約9週間の観察期間を設けた。この間に、ドキソルビシン群では9匹のマウスが死亡した。観察期間終了後の体重は、生食群: 29.14 g・ドキソルビシン群: 19.59 gであり、両群間にp<0.001の有意差を認めた。心エコーで心機能を評価したところ、左室内径短縮率が生食群: 28.37 %・ドキソルビシン群: 22.08 %であり、両群間にp<0.05の有意差を認めた。また心室中隔壁厚は生食群: 0.905 mm・ドキソルビシン群: 0.686 mm、左室後壁壁厚は生食群: 0.842 mm・ドキソルビシン群: 0.611 mmであり、ともに両群間にp<0.05の有意差を認めた。なお、左室拡張末期径および収縮末期径には、両群間に有意差を認めなかった。左室収縮能がドキソルビシン群で低下していたが、sacrificeして臓器重量を測定したところ、脛骨長で補正した臓器重量は心臓以外の肝臓・脾臓・腎臓も顕著に低下しており、多臓器不全の様相を呈していた。このため、より患者病態に近いドキソルビシンの投与量・投与回数設定が必要と判断した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

ドキソルビシン投与量を前年度の2倍に増やしてみたが、心毒性以外にも多臓器障害を呈しており、よりヒトの病態に近いドキソルビシン投与量・投与間隔設定が必要と判断した。このためモデルの確立に時間を要しているため。

Strategy for Future Research Activity

投与するドキソルビシンの量・投与回数をさらに検討し、よりヒトの病態に近いモデルを確立後に、グレリンの効果を確認する予定である。

Causes of Carryover

モデルマウス確立に時間を要した為、当初予定していたグレリン関係の試薬購入費・マウス飼育費との差額が生じ、それが次年度使用額となった。これは次年度グレリン欠損マウスの飼育費等に使用する予定である。

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Published: 2022-12-28  

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