2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K08520
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
迎 寛 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (80253821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 義正 長崎大学, 先端創薬イノベーションセンター, 教授 (90280700)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | HSP47 / 肺線維症 / コラーゲン / 肺線維芽細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺線維症において重要な役割を果たすコラーゲンの合成において、必要不可欠な分子シャペロンであるHeat Shock Protein 47 (HSP47) が、肺線維症治療薬開発において有望な標的となる。本研究では、この相互作用を遮断する阻害剤として、天然物中分子や抗体などの高分子の開発を目指した研究を行っている。HSP47とコラーゲン分子との相互作用を評価するスクリーニング系を構築し、長崎大学オリジナル合成化合物ライブラリーや海洋微生物抽出物ライブラリーのスクリーニングを行ってきた。この過程で、合成化合物ライブラリーについては、すでにヒット化合物の取得に成功し、細胞レベルでの線維化抑制効果を確認し報告した(Okuno, D., Mukae, H. et al. ChemMedChem. 16:2515-2523, 2021)。一方、海洋微生物抽出物ライブラリーのスクリーニングにおいても、いくつかのヒット抽出物が得られつつあり、そこから同定した化合物Aは、コラーゲン産生抑制作用を有している一方で、肺線維症動物モデルへの投与については、体内への吸収に問題があることも明らかとなり、現在誘導体作成の最終段階となっている。また、海洋微生物抽出物のスクリーニングでヒットした中から他のHSP47阻害剤の化合物も同定中である。一方で、肺線維症バイオマーカーとしてのHSP47 ELISA系の開発においては、HSP47をヒト血中、尿中などの体液中で測定し、肺線維化のバイオマーカーとすることを目的に研究を行った。HSP47の測定系としてELISA系を開発しヒトリコンビナントHSP47の測定系は確立したが、血中、尿中のHSP47については疾患特異的バイオマーカーとしての確立ができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
HSP47阻害作用を持つ抗線維化薬の候補化合物の同定が行えており、HSP47に関してはELISA系の開発までは行えているため。
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Strategy for Future Research Activity |
HSP47阻害作用をもつ化合物Aの誘導体作成後に、その線維化抑制効果を細胞モデル、動物モデルを通じて明らかにする予定である。また、バイオマーカー研究については、HSP47蛋白の中で別のエピトープをターゲットとした測定系に繋げ臨床経過との相関を明らかにする予定である。
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Causes of Carryover |
学会の中止やオンライン開催への変更に伴い旅費が発生しなかったため、次年度使用額が発生した。次年度については、肺線維症マウスモデルでの効果を確かめるためのマウス購入や染色試薬などの購入などに充てる予定である。
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Research Products
(13 results)