2020 Fiscal Year Research-status Report
肺血管内皮細胞の低酸素応答による線維化促進の機序解明と治療への応用
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20K08539
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
乾 直輝 浜松医科大学, 医学部, 教授 (80402254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須田 隆文 浜松医科大学, 医学部, 教授 (30291397)
小幡 由佳子 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (90432210)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 線維化 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺線維症は、肺の線維化を主体とし、ガス交換が障害され低酸素血症が生じる、難治性、進行性の致死的疾患である。原因不明の特発性肺線維症(IPF)をはじめ、膠原病、薬剤、吸入抗原など様々な原因によって肺の線維化が生じ、その対応は喫緊の課題となっている。最近、IPFや強皮症肺、さらにそれ以外の線維化を伴う間質性肺疾患(PF-ILD)にも抗線維化薬の有用性が示されつつあるが、いまだに予後不良の疾患であり、新たな視点からの病態解明や新規の治療標的の発見が望まれている。 その詳細なメカニズムは未だ解明されておらず、現在のところ,肺の線維化は、何らかの刺激によって上皮障害が惹起され,傷害された組織の過剰な修復反応が生じ、線維芽細胞が活性化して異常な組織修復として線維化が進展すると考えられていて、病因論的には、主として肺胞上皮細胞や線維芽細胞が関与すると考えられている。肺線維症についての研究の多くは、線維芽細胞や上皮細胞を対象に行われているが、申請者らは肺血管内皮細胞に着目し、先行研究において肺血管内皮細胞が線維化メディエーターの産生や内皮間葉転換などを介して肺の線維化において重要な役割を果たしていることを示した。本研究では、ブレオマイシン肺線維症マウスから単離した肺血管内皮細胞を用いて、低酸素環境が、肺血管内皮細胞を介して肺の線維化を進展に関与するかを検証する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
肺線維症モデルマウスから肺内皮細胞の単離回収は良好でフローサイトメトリーを用いた純度の確認も終了した。続いて内皮細胞の低酸素曝露による機能変化を検証すべく、現在、cell lineを用いて低酸素暴露の条件設定及び、HIFの誘導の確認を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画書に従い、肺線維症マウスから抽出した内皮細胞の低酸素曝露による機能変化を検証する予定である。
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Causes of Carryover |
酸素濃度の条件設定を目的とした細胞実験が多く、使用額が多い、メディエーターなどの測定に至らなかったため。次年度にこれらの検討を行う予定であり、翌年度分として請求した助成金と合わせて使用する予定である。
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