2022 Fiscal Year Research-status Report
GDF-15 as a novel biomarker and a therapeutic target for idiopathic pulmonary fibrosis
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20K08541
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大下 慎一郎 広島大学, 医系科学研究科(医), 准教授 (50508132)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 特発性肺線維症 / 間質性肺炎 / 急性増悪 / 急性呼吸不全 |
Outline of Annual Research Achievements |
特発性肺線維症(IPF)は,有効な治療法が十分に確立しておらず,平均生存期間は3~5年と極めて予後不良な呼吸器疾患である. 本研究の目的は,特発性肺線維症(IPF)におけるマイクロアレイ解析結果から,増殖分化因子15(growth differentiation factor-15: GDF-15)に着目し,①IPF病態形成におけるGDF-15の機能を解明すること,②GDF-15を阻害することによって肺線維化を抑制しうることを明らかにし,IPFの新規治療標的分子としての有用性を示すことである. 昨年に続き2022年度は以下の研究について取り組んだ.1) GDF-15が線維芽細胞の増殖促進・アポトーシス抑制に関与していることを検証する.2) マウス・ブレオマイシンモデル(肺線維症モデル)を用いて,血液・気管支肺胞洗浄液・肺組織中のGDF-15濃度が発現亢進することを検証する.3) 抗GDF-15抗体が線維芽細胞増殖抑制をすることを検証する. 1)では,GDF-15存在下で培養した線維芽細胞が,増殖促進・アポトーシス抑制を来すことを確認した.2)では,マウスモデルの気管支肺胞洗浄液中のGDF-15濃度が,経時的に増加することを確認した.さらに,GDF-15が,肺胞マクロファージに高発現していることを,病理学的に確認した.3)では,抗GDF-15抗体が線維芽細胞増殖抑制を示すことを確認した.現在,GDF-15の産生源が肺胞マクロファージである可能性について検証しているところである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒト,細胞,マウス研究とも,概ね計画どおりに進行中である. 現在,肺胞マクロファージとGDF-15の関連性について,さらなる解析を進めているところである.
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は,GDF-15の産生源が肺胞マクロファージである可能性について検証を進める.肺胞マクロファージからのGDF-15分泌抑制が,IPFに対して治療効果があることを証明する予定である.
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Causes of Carryover |
当初予定していた薬品を節約しながら効率的に使用したため,残となった. 研究の中で,肺胞マクロファージがGDF-15の産生源である可能性にたどり着いた. 次年度は,ただ単にGDF-15を抗体でブロックするだけでなく,肺胞マクロファージの機能を抑制する方法についても検討を行うため,薬品や解析用消耗品を購入していく予定である.
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