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2020 Fiscal Year Research-status Report

脂質酸化をターゲットとしたCOPD創薬基盤研究

Research Project

Project/Area Number 20K08551
Research InstitutionJikei University School of Medicine

Principal Investigator

皆川 俊介  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (70468685)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 荒屋 潤  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90468679)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords慢性閉塞性肺疾患 / 脂質酸化 / フェロトーシス / 細胞死 / 脂質ラジカル
Outline of Annual Research Achievements

本研究は”脂質酸化物の網羅的構造解析”および”ドラックリポジショニングを利用した脂質ラジカル治療薬の同定”を主とした、脂質酸化をターゲットとしたCOPD創薬基盤研究を目的としている。
In vitroにおいては、気道上皮細胞に5%CSE(タバコ抽出液)を24時間刺激し細胞死モデルを作成した。細胞死はCCK-8による細胞増殖アッセイを用いて行った。我々は以前抗フェロトーシス作用のある抗酸化剤であるFerrostatin-1によりCSE誘導性細胞死を抑制することを報告しているので、今回Ferrostain-1ポジティブコントロールとした。
脂質ラジカルに対する特異的な蛍光プローブ(NBD-Pen)によって脂質ラジカルをより効率的に阻害させる化合物を既存薬の中から23種類スクリーニングした。
我々はこの23種類の薬剤の細胞死抑制効果を上記のアッセイ系を用いて現在比較検討中である。
今後最も抑制効果の強い数種類の薬剤に絞り、マウスの喫煙暴露実験に移行する予定である。この抗フェロトーシス薬はCOPDの有力な治療薬となる可能性が考えらえる。
またCOPD肺と健常肺、COPDマウスモデル肺と正常マウス肺において、九州大学と共同で網羅的な脂質酸化物構造解析を行い、COPDの疾患原生となる脂質酸化代謝物を同定してく予定である。この原因物質を特定できれば、COPDの新たなメカニズム解明につながり、治療効果の指標にもなりうると考えている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

現在まだIn vitroでの抗フェロトーシス薬の細胞死抑制効果を試している段階であり、全ての薬剤の比較が終わっていない。
新型コロナウィルスによる出勤制限や呼吸器内科としての診療業務過多により当初予想していた進捗は得られていないのが現状である。

Strategy for Future Research Activity

In vitro CSEモデルで最もフェロトーシス抑制効果を認める薬剤を同定し、喫煙暴露マウスモデルでの抑制実験に移行する。
また、喫煙暴露COPDマウスや、COPD肺組織を網羅的に脂質酸化代謝物の構造解析を行い、疾患原生となる脂質酸化代謝物を同定し、COPDの疾患形成のメカニズム解析に迫る。さらに我々の同定した抗フェロトーシス薬が、この脂質酸化代謝物を抑制することによってCOPD病態を改善することを示すことができるかを検討していく予定である。

Causes of Carryover

喫煙暴露マウス実験などコストのかかる実験が後半の年度に予定されており、当該年度は、コストの安価なvitroの実験が主であった。次年度以降で動物実験開始に伴い繰り越して使用予定である。

URL: 

Published: 2021-12-27  

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