2020 Fiscal Year Research-status Report
肺癌の発癌・転移に関わる肺Microbiomeの同定と免疫療法との関連性の解明
Project/Area Number |
20K08552
|
Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
宮永 晃彦 日本医科大学, 医学部, 助教 (00591281)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清家 正博 日本医科大学, 医学部, 教授 (30366687)
野呂 林太郎 日本医科大学, 医学部, 講師 (50366738)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 肺癌 / microbiome / 免疫療法 / 遺伝子解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、非小細胞肺癌における特異的なmicrobiomeの意義を日本人の肺癌検体で検証し、それらのmicrobiomeと肺癌および免疫担当細胞やサイトカイン等の微小環境での相互作用を調査し、メカニズムを探索することを目的とする。初年度は特異的microbiomeとしてAcidovorax属に着目し、当院における非小細胞肺癌手術検体50例の腫瘍組織および正常組織からDNAを抽出し、デジタルPCR法を用いて解析した。Acidovorax属はCOPD合併非扁平上皮癌で有意に認められており(p=0.022)、この細菌叢が肺癌の癌化や進展に関与している可能性が示唆された。初年度の研究遂行は予定通りであり、第一目標は達したと考えている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
非小細胞肺癌におけるmicrobiomeの検証を行い、日本人においてもAcidovorax属の存在が確認された。臨床的背景との関連性も見出されており、初年度の研究の目標は達したと考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
Acidovorax属だけではなく他の細菌叢と肺癌との関連性の検証を継続する。また、肺癌患者手術検体を用いた次世代シーケンサーによる16S rRNA遺伝子解析が進行中であり、臨床情報や既知の報告との比較検討により、肺癌や免疫療法との関連性の高い細菌叢の検索を行う。
|
Causes of Carryover |
デジタルPCR法による解析と次世代シーケンサーによる16S rRNA遺伝子解析のための物品費や旅費を計画していた。旅費に関しては、当初の出張計画が中止となったため、次年度以降の研究成果のための費用に持ち越すこととなった。
|
Research Products
(1 results)