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2020 Fiscal Year Research-status Report

非小細胞肺癌術後再発における腫瘍微小環境と薬剤の有効性に関する検討

Research Project

Project/Area Number 20K08572
Research InstitutionOsaka City University

Principal Investigator

渡辺 徹也  大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (40735122)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords肺癌 / 進行非小細胞肺癌 / PD-L1 / 免疫チェックポイント阻害薬 / 腫瘍免疫微小環境
Outline of Annual Research Achievements

進行非小細胞肺癌の薬物治療としてPD-1/PD-L1を標的とした免疫チェックポイント阻害薬(ICI)が中心的役割を担っており、その適応決定にはコンパニオン診断として腫瘍上のPD-L1タンパクの発現量に基づいて患者選択を行っている。術後再発例は進行期例と同様に扱われることが多いが、術後再発例に対するICIの有効性は不明確である。また、術後再発例に同薬剤の使用を考慮する際、PD-L1発現測定は手術検体を用いることがほとんどであるが、手術時と再発時のPD-L1発現が同一であるかも不明である。
本研究課題では、薬剤投与直前のPD-L1発現を評価している進行期例と、アーカイブ検体でPD-L1発現を評価している術後再発例とでICIの有効性に違いがあるか検討する。さらに、その効果の異同根拠を考察すべく、根治的切除術を受けた非小細胞肺癌例で再発時に再発腫瘍検体が得られている例を対象に、手術時と再発時の腫瘍検体より免疫染色を用いてPD-L1発現や腫瘍浸潤CD8・FOXP3陽性リンパ球などの腫瘍免疫微小環境(tumor microenvironment:TME)を比較測定し、再発時にTMEがどう変化する傾向にあるのかを解析する。
大阪市立大学医学部附属病院で、2017年1月~2020年12月までに1次化学療法として抗PD-1抗体単剤を投与された進行期非小細胞肺癌例または術後再発例は、それぞれ45例と15例であった(コホート1)。また、2009年1月~2019年12月までに根治的切除術を受けた非小細胞肺癌例で2020年12月までに再発時に腫瘍検体が得られている例は60例であった(コホート2)。これらの症例を対象とし、腫瘍検体より免疫染色にてTMEを測定することに、倫理委員会での承認を得た。現在、必要試薬を確保しコホート1の全60例、およびコホート2のうち14例についてTME測定を開始している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当施設で、2017年1月~2020年12月までに1次化学療法として抗PD-1抗体単剤を投与された進行期非小細胞肺癌症例または術後再発症例はそれぞれ45例と15例であった(コホート1)。また、2009年1月~2019年12月までに根治的切除術を受けた非小細胞肺癌患者で、2020年12月までに再発時に再発腫瘍検体が得られている症例は60例であった(コホート2)。
これらの症例を対象とし、腫瘍検体より免疫染色にてTMEを測定することについて、倫理委員会での承認を得た。現在、必要な試薬を購入し、コホート1の全60例、およびコホート2のうち14例についてTME測定を開始している。今後も残り約40症例の集積が可能であり、適宜測定を開始する準備が整っている。

Strategy for Future Research Activity

今後は残り約40症例のTME測定をおこない、比較解析し、学会発表や論文報告への準備を整えていく見込みである。
今のところ、研究計画の変更や遂行する上での課題はない。

Causes of Carryover

対象症例の選定や適切な検体選定に病理医の協力が必須であり、若干時間を要したが、TME測定解析に必要な設備備品費、消耗品費の使用が遅れたため次年度使用額が生じたが、令和3年度上期にかけて免疫染色に必要な抗体試薬および染色・解析費用、データ管理やバーチャルスライド閲覧にソフトなどの物品費に使用予定である。

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Published: 2021-12-27  

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