2022 Fiscal Year Annual Research Report
involvement of microRNA in the pathogenesis of COPD related sarcopenia
Project/Area Number |
20K08579
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Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
橋本 典生 日本体育大学, 体育学部, 教授 (00771742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷端 淳 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (00508426)
荒屋 潤 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90468679)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 閉塞性肺疾患 / サルコペニア / Parkin / 筋肥大 / エクソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
COPD患者の骨格筋細胞から分泌されるエクソソームの骨格筋への作用を検討する為に、CSE(喫煙抽出液)刺激により萎縮を誘導した筋管からのエクソソームの効果を検討した。3%CSEを添加して筋萎縮を起こした筋管からのエクソソームを添加することで、CSEを添加しない筋管からエクソソームを添加した筋管と比べて、筋管の径の萎縮とMHC(ミオシン重鎖)の発現低下が認められ、萎縮筋管からのエクソソームの筋萎縮効果が確認された。また、運動時に分泌されるエクソソームの効果を検討するために、筋管に収縮刺激を与えて放出されたエクソソームの効果を検討した。その結果、1時間の収縮刺激後の筋管からのエクソソームを筋管に添加した結果、筋収縮しない筋管から回収したエクソソームを添加した筋管と比べて、筋管の径の増大とMHCの発現増加が認められ、収縮刺激後の筋管からのエクソソームの筋肥大効果が確認された。最後に、Parkinの過剰発現は、COPD患者の筋萎縮を予防する可能性がある事が報告され、運動に伴う筋肥大効果とParkinの関係を検討した。その結果、電気刺激による筋管収縮はParkinとMHCの両方の発現を誘導し、ParkinがMHCの発現に関与していることがParkinをノックダウンした実験で示唆された。 本研究では、COPD患者の骨格筋からは健常者の筋とは異なるエクソソームが分泌され、細胞間コミュニケーションによりサルコペニアの病態形成に関与する可能性が示唆され、また、運動によるParkinの発現増強は、COPD合併サルコペニアを含めたサルコペニアに対する有望な治療戦略として期待される事が示唆された。
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