2021 Fiscal Year Research-status Report
(Pro)renin receptor and renal fibrosis
Project/Area Number |
20K08612
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
廣瀬 卓男 東北大学, 医学系研究科, 助教 (20599302)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | (プロ)レニン受容体 / 線維化 / 腎臓 / レニン・アンジオテンシン系 / 形質転換 / 腎障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
(プロ)レニン受容体の腎臓線維化への関与とその作用機序を検討するため、1) 酵素免疫測定法(ELISA)によるヒト血中・尿中可溶型(プロ)レニン受容体濃度の測定、2) 組織特異的ノックアウトモデル及び動物疾患モデルを用いたインターベンション実験、3) (プロ)レニン受容体ノックアウト細胞を用いた(プロ)レニン受容体の機能解析のそれぞれのテーマについて、昨年度から実験を継続した。。ヒト血中・尿中可溶型(プロ)レニン受容体濃度の測定では、横断的解析により、血漿可溶型(プロ)レニン受容体濃度と、組織障害に関する表現型との関連が認められた。。組織特異的ノックアウトモデル及び動物疾患モデルを用いたインターベンション実験では、Genome-editing via Oviductal Nucleic Acids Delivery (GONAD)法による(プロ)レニン受容体の遺伝子改変を行った。また、シュウ酸カルシウムによる腎障害モデルでは(プロ)レニン受容体及びV-ATPaseの各サブユニットの 発現低下と線維化マーカーの発現亢進が認められた。。培養細胞における(プロ)レニン受容体の機能解析では、(プロ)レニン受容体ノックアウト細胞の作製し、(プロ)レニン受容体の3形態(全長型、可溶型、膜貫通型)および、切断配列変異型(プロ)レニン受容体のそれぞれ発現させたところ、全長型では細胞生存能に変化は無かったが、可溶型や膜貫通型のみを発現させた細胞では細胞生存能が低下した。また、切断配列変異型(プロ)レニン受容体では、切断配列に変異が入っているにも拘らず、可溶型、膜貫通型(プロ)レニン受容体の発現が認められたため、配列の変更等の条件検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では研究期間内に(プロ)レニン受容体の腎臓線維化への関与とその作用機序を検討するため、1) 酵素免疫測定法(ELISA)によるヒト血中・尿中可溶型(プロ)レニン受容体濃度の測定、2) 組織特異的ノックアウトモデル及び動物疾患モデルを用いたインターベンション実験、3) (プロ)レニン受容体ノックアウト細胞を用いた(プロ)レニン受容体の機能解析を行うことを計画している。研究実績概要に記載した通り、それぞれのテーマについて概ね当初の計画通り進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究計画は順調に推移している。(プロ)レニン受容体の変異配列作製に若干の変更を加えるものの、軽微な変更であり、次年度もこのまま本研究課題を遂行する。
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Research Products
(14 results)