2021 Fiscal Year Research-status Report
Evaluation of cardiorenal syndrome in progression of chronic kidney disease
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20K08633
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
横井 秀基 京都大学, 医学研究科, 講師 (90378779)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 心腎連関 / 虚血再灌流 / 心不全 / 急性腎障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は心腎連関の分子的機序解明を目的とし、心不全マウスに腎障害を惹起し腎機能障害の変化、分子機序を解明する研究である。心不全を自然発症するdominant-negative-restrictive silencer factor (NRSF)トランスジェニックマウス(dnNRSF-Tgマウス)において、急性の腎障害を起こすモデルを作成し、腎における表現型の変化を検討する。これまでベーサル状態と一側尿管結紮モデルでは有意な差を認めなかったことから、令和3度は片腎摘を行った後に虚血再灌流を行う急性腎障害モデルを用いて検討を行うこととした。 腎障害モデルにおける心腎連関の差を検討するために、16週齡のオスのdnNRSF-Tgマウスとコントロールマウスにおいて、右腎摘出を行い、7日後に45分の左腎動脈を虚血を起こした後再灌流を行い、その3日後に屠殺し、血液検査と腎病変の観察を行った。心不全マウスにおいては野生型マウスと比して、腎重量は重い傾向を認めるものの有意差はなかったが、血清Crと血清BUNは有意な上昇を認めた。また心不全マウスでは、全腎RNAにおいてCcl2、Lcn2の発現上昇を認め、炎症ならびに尿細管障害が増強していることが示唆された。 これらの結果から心不全マウスにおいて虚血再灌流モデルにおいて、炎症ならびに尿細管障害が増悪していることが示唆された。現在、この分子生物学的機序解明を行うために、転写因子や網羅的遺伝子発現解析をすすめている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
虚血再灌流モデルマウスにおいて有意な差を認めており、順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
本モデル動物において腎病変に差が出る機序について検討をすすめていく。
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Research Products
(9 results)