2022 Fiscal Year Annual Research Report
BNCT併用メラノーマ複合免疫療法へ向けた前臨床探索研究と新規ホウ素薬剤開発
Project/Area Number |
20K08652
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
山崎 修 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (90294462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
道上 宏之 岡山大学, 中性子医療研究センター, 准教授 (20572499)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | BNCT / メラノーマ / 抗PD-1抗体 / ホウ素薬剤 / 複合免疫療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
① メラノーマ細胞(B16-F10)をマウス(C57BL/6)背部の2か所へ移植後、Day4、7に抗PD-1抗体を投与する。Day8にBPAを用いたBNCTを照射。1か所は遮蔽する(遠隔部位腫瘍)。Day10、13に抗PD-1抗体を投与し、経時的に2か所の腫瘍体積測定し、コントロール群、抗PD-1抗体群、BNCT群、抗PD-1+BNCT群で比較検討した。このマウス実験によりBNCTによる免疫療法増強効果を確認し、BNCTのアブスコパル効果を検証する。BNCT照射部位ではBNCT群、抗PD-1+BNCT群で腫瘍が有意に縮小した。遠隔部位(非照射部位)では抗PD-1抗体+BNCT群のみ縮小した。PD-1抗体単独では腫瘍増殖抑制は認めなかった。BNCT照射のみでも照射部位では腫瘍縮小効果はある。抗PD-1抗体+BNCT併用によりアブスコパル効果を証明した。腫瘍組織中のCTL(CD8+/CD45+細胞)は抗PD-1抗体+BNCT併用群で照射部位、遠隔部位とも増加した。Effector Memory T細胞(CD8+ CD62L- CD44+)も増加を認めた。 ②『進行期メラノーマ患者における予後調査・解析』を観察研究の継続 本研究は進行期メラノーマに対する分子標的治療のプラニング・適正治療を行うための指標(バイオマーカー)を得ることを目指したものであり, その成果はメラノーマの個別化治療の発展に大きく寄与することが期待される。
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