2023 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚微小環境において極小マイクロバイオームが果たす役割の解明
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20K08669
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中島 沙恵子 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (70574408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 一路 京都大学, 医学研究科, 教授 (70294113)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 皮膚マイクロバイオーム / 極小マイクロバイオーム / 汗腺 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請研究では、汗腺や脂腺、毛包といった皮膚付属器周辺の極小皮膚マイクロバイオームの詳細を明らかにし、さらにこの極小皮膚マイクロバイオームの炎症性皮膚疾患の病態への関与について明らかにすることを目標としている。皮膚付属器周辺のマイクロバイオーム解析については、レーザーキャプチャマイクロダイセクションにてパラフィン切片より付属器周辺の組織を切り出し、バクテリアDNA抽出を行った。抽出したバクテリアDNAを用いてメタゲノムシーケンス解析を行い、皮膚付属器周辺の皮膚マイクロバイオームに関するデータを得ることができた。しかしながら、本来ネガティブコントロールサンプルであるべきパラフィン切片単独サンプル(皮膚組織を含まない)からもバクテリアDNAが検出されたため、現在、パラフィン切片単独サンプルで検出された細菌情報をバックグランドとして処理することで妥当なデータが得られるかについて検討を行っている。バックグラウンド処理により妥当なデータが得られるようであれば、そのままデータ解析を進め、論文化を目指す。もし、バックグラウンド処理がうまくいかないようであれば、パラフィン処理工程でのコンタミネーションがどこで発生しているのかについて検討を行い、工程の改善を行う。また、本年はヒト汗腺組織についての詳細な検討をシングルセルRNAシーケンスで行い、汗腺組織における細胞群を明らかにし、その機能について検討を行った(doi: 10.1016/j.jid.2023.11.013.)。今後、汗腺組織周辺のマイクロバイオームと汗腺組織細胞群がどのように関与し、恒常性の維持・発汗機能などに関与しうるかについても検討を行っていきたいと考えている。
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