2021 Fiscal Year Research-status Report
Multilateral prognostic factor analysis for Ph+ALL in the era of TKI
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20K08730
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西脇 聡史 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80753037)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病 / チロシンキナーゼ阻害剤 / 予後因子 / 付加的染色体異常 |
Outline of Annual Research Achievements |
難治性白血病であるフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph+ALL)は、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)併用で深い寛解が得られるようになったが、わが国では第一寛解期での同種造血幹細胞移植が標準治療と考えられている。同種造血幹細胞移植は同種免疫により根治を望める一方で、移植片対宿主病に代表される特徴的な合併症による長期にわたる生活の質の低下や移植関連死亡が一定の割合で発生する強力な治療法であり、同種移植を行わなくても予後良好な患者層を明確にする必要がある。わが国の代表的な白血病研究グループである成人白血病治療共同研究支援機構(JALSG)でTKI登場後にPh+ALLを対象としてJALSG Ph+ALL202試験、Ph+ALL208試験、Ph+ALL213試験の3つの臨床試験が実施されてきたが、同種造血幹細胞移植の詳細なデータは日本造血・免疫細胞療法移植学会/日本造血細胞移植データセンター(JDCHCT)の移植登録一元管理(TRUMP)データベースで別に管理されており、Ph+ALL治療の全体を1つのデータベースで把握できていない。そこで、JALSGの3つの臨床試験データとTRUMPにある同種造血幹細胞移植データを統合してPh+ALLの治療全体が把握できるデータを解析する付随研究(JALSG Ph+ALL TKI-SCT試験)を立ち上げた。 全参加施設での倫理委員会の承認が得られ、JALSG試験データとTRUMPデータの統合作業を完了した。Ph+ALLでは6-7割にフィラデルフィア染色体以外の付加的染色体異常がみられることが知られており、予後に影響していると考えられる。そのため、付加的染色体異常の整理を行っている。複数の複雑な付加的染色体異常がみられる症例が多く、整理には時間がかかっているが、ほぼ分類を完了し、確認作業をおこなっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
参加施設数が多く、全施設での倫理委員会の承認を得るのに当初の予想以上に時間を要したことに加えて、情報量が多く染色体データの整理に時間を要しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
JALSG試験データとTRUMPデータの統合作業は終了しており、付加的染色体異常の整理が終了次第、解析に入れる状況である。これまでにも多数例のデータセットを用いた統計解析を複数の研究で実施しており、そのノウハウを生かして速やかに解析を進める予定である。
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Causes of Carryover |
付加的染色体異常の整理に時間を要し、データセットの固定がまだであり、今年度中に予定していた学会発表ができなかったため。速やかに解析を行い、次年度別の学会で結果を発表する予定である。
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[Journal Article] Newly proposed threshold and validation of white blood cell count at diagnosis for Philadelphia chromosome-positive acute lymphoblastic leukemia: risk assessment of relapse in patients with negative minimal residual disease at transplantation-a report from the Adult Acute Lymphoblastic Leukemia Working Group of the JSTCT2021
Author(s)
Yu Akahoshi, Yasuyuki Arai, Satoshi Nishiwaki, Takayoshi Tachibana, Akihito Shinohara, Noriko Doki, Naoyuki Uchida, Masatsugu Tanaka, Yoshinobu Kanda, Souichi Shiratori, Yukiyasu Ozawa, Katsuhiro Shono, Yuta Katayama, Junji Tanaka, Takahiro Fukuda, Yoshiko Atsuta, Shinichi Kako
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Journal Title
Bone Marrow Transplantation
Volume: 56
Pages: 2842-2848
DOI
Peer Reviewed
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