2020 Fiscal Year Research-status Report
CD35陽性白血病幹細胞の機能解析と治療標的候補分子の抽出
Project/Area Number |
20K08755
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森 康雄 九州大学, 大学病院, 助教 (90573345)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | CD35 / 白血病幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
急性骨髄性白血病検体を用いて、マルチカラーFACSで白血病幹細胞(Leukemic stem cell: LSC)が濃縮されるCD34+CD38-CD45RA-分画でのCD35を解析した。多数例での解析で、CD35はLSC分画の35.0±21.5%に発現を認めた。非常に興味深いことに、LSCマーカーとして知られるTim3と同時に発現解析を行うと、CD35陽性細胞はCD34+CD38-CD45RA-Tim3+分画に有意に濃縮された。これはCD35がTim3+LSCをさらに層別化するマーカーとして機能し得る可能性を示唆するものであり、CD35+Tim3+LSCが腫瘍根絶のための治療標的候補分画であるとする本研究の方向性を支持する結果であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
急性骨髄性白血病症例において、白血病幹細胞(LSC)分画でのCD35発現に関して解析を進め、多くの症例でCD35+LSC, CD35-LSCの亜分画を有すること、他のLSCマーカーであるTim3と共陽性である亜分画が存在することが確認された。本研究のコンセプトの妥当性が再確認されたものの、本年度の目標であった同分画を純化しての機能解析までは十分に進めることが出来なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
遅れている機能解析実験(in vitro, in vivo)を実行していく。遺伝子解析、補体結合能解析、細胞培養、異種移植など、各実験系の準備は整っており、患者検体の集積が進めば解析可能である。
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