2021 Fiscal Year Research-status Report
The role of IFN signature in the pathogenesis of human T-cell leukemia virus type 1-positive rheumatoid arthritis.
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20K08776
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
梅北 邦彦 宮崎大学, 医学部, 准教授 (20506084)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 賢文 熊本大学, ヒトレトロウイルス学共同研究センター, 教授 (70402807)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV-1) / 関節リウマチ |
Outline of Annual Research Achievements |
HTLV-1陽性関節リウマチレジストリ研究のデータベースおよび生体試料を利用し,HTLV-1陽性関節リウマチにおけるIFNシグネチャーについて解析を進めた. データベースに登録され,デジタルPCRでプロウイルスのウイルス学的解析を実施したHTLV-1陽性関節リウマチ患者5例の末梢血単核球(PBMCs)を利用し,IFNγ-ELISPOTアッセイ系の確立を検討した.しかしながら,HTLV-1陽性関節リウマチ由来のPBMCsは生細胞率が低く,ex vivoで行うELISPOTでのIFNγ自律産生細胞を評価することが困難であった.生細胞率を良好に保ち,リアルタイムにELISOPTが実施できるための細胞分離,保存条件の検討が必要であった.一方,フローサイトメトリー法によるHTLV-1感染CD4陽性細胞の解析を進め,HTLV-1陽性関節リウマチにおけるHTLV-1感染CD4陽性細胞のIFNγ産生細胞の割合を評価するアッセイ系確立した.本年度は,HTLV-1陽性関節リウマチ約20症例についてフローサイトメトリーを実施し,HTLV-1感染細胞と報告があるCADM1陽性CD4陽性細胞の解析を行った.HTLV-1陰性関節リウマチ患者についても同様のフローサイトメトリーを実施したが,CADM1陽性CD4陽性細胞は非常に少なく,同細胞はHTLV-1陽性関節リウマチにおけるHTLV-1感染細胞の評価に有用である可能性が示唆された.更に,CADM1陽性CD4陽性細胞の内,IFNγ産生が亢進しているHTLV-1感染細胞の評価も随時行い,関節リウマチの疾患活動性や治療内容との比較解析を進めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
HTLV-1陽性関節リウマチレジストリに登録された生体試料を利用し,ELISPOTアッセイ系の確立を試みた.また,フローサイトメトリーによるHTLV-1感染細胞の解析を進め,CADM1陽性CD4陽性細胞はHTLV-1陽性関節リウマチに増加していること,細胞内のIFNγを同定する手法でIFNγ産生HTLV-1感染細胞の解析を進め,関節リウマチの疾患活動性や治療内容との関連を検討した.
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Strategy for Future Research Activity |
HTLV-1陽性関節リウマチレジストリ研究に登録されている対象患者について,本年度と同様にELISPOTアッセイやフローサイトメトリーによるIFN自律産生HTLV-1感染細胞の評価,デジタルPCRによるHTLV-1プロウイルスの完全長プロウイルスの割合,組み込み部位について症例数を増やし検討を進める.フローサイトメトリーの活用によりHTLV-1感染細胞の表面マーカー解析も可能となったため,HTLV-1感染細胞の内どのような細胞集団がHTLV-1陽性関節リウマチの疾患活動性や治療内容に影響を与えているか,さらに,血漿中の炎症性サイトカインに特徴があるかなどについて解析を予定している.HTLV-1陽性関節リウマチにおける身体機能障害,疼痛に関する指標がHTLV-1陰性関節リウマチより悪化しやすい臨床的特徴を見出し論文化したため,疼痛とHTLV-1感染細胞のフェノタイプ,IFNシグネチャーとの関連ついて解析を進める.
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Research Products
(1 results)