2022 Fiscal Year Research-status Report
パイリンインフラマソーム活性化メカニズムの解明とその制御法の開発
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20K08777
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
右田 清志 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60264214)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦野 健 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (70293701)
古賀 智裕 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (90537284)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | インフラマソーム / パイリン / 補体 / C5a / Caspase-1 / IL-1β / 単球 |
Outline of Annual Research Achievements |
炎症病態に密接に関与している補体系とインフラマソームとの関連を解析した。補体の活性化分子であるC3a、C5aを用い、末梢血単核球を刺激してインフラマソームを解析した。末梢血単核球をC3aで刺激してもIL-1βの産生は誘導されなかったが、C5aの刺激で末梢血単核球からIL-1βの産生が確認された。IL-1β産生細胞を同定する目的でC5aで刺激された単核球の細胞内染色を行い、活性型Caspase-1の誘導を調べた。その結果、T細胞にはCaspase-1の活性は誘導されていなかったが、単球においてCaspase-1の活性化が確認された。 以上の結果より、C5aは単球系細胞に作用し、インフラマソーム、Caspase-1の活性化を介しIL-1βの産生が誘導されることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
インフラマソームの炎症病態における活性化機構を明らかにする目的で炎症時に誘導される補体の活性化で誘導されるC3a,C5aのインフラマソームに対する影響を検討した。その結果。C5aが単球系細胞のインフラマソームを活性化しIL-1βを誘導することを明らかにした。補体がインフラマソームの活性化に関与していることを証明した。
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Strategy for Future Research Activity |
解析結果をまとめ論文投稿の予定。
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Causes of Carryover |
COVOD-19感染蔓延の影響により臨床業務が過剰となり研究時間を十分に確保できなかったため、残余が発生した。残額は次年度に繰り越し、物品購入や出張旅費等に充てる予定である。
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