2021 Fiscal Year Research-status Report
Immunological monitoring of the management of the immune-related adverse events
Project/Area Number |
20K08785
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
川畑 仁人 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (70334406)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 免疫関連有害事象 / PD-1 / 免役チェックポイント阻害療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度も2020年度と同様に、免疫チェックポイント阻害療法施行前後での末梢血単核球の採取、保存を進めた。臨床情報の収集も同時に行っている。現在62検体の収集をすませており、うち免疫関連有害事象は22例で認めた。 保存された末梢血単核球は、Tph細胞の同定のためCXCR5、PD-1、CD4、CD200による多重染色、および自己免疫関連B細胞(CD21lowCD11c陽性T-bet陽性B細胞)の同定のためにT-bet、CD19、CD21、CD11cなどによる多重染色を行った。PD-1の染色は、既に免疫チェックポイント阻害薬である抗PD-1抗体投与後の場合は直接染色できないため、既報に従い抗PD-1抗体がIgG4抗体であることよりT細胞上でIgG4を染色することで間接的に検出している。 現在、これらの収集検体を用いてTph細胞およびT-bet陽性B細胞、NK細胞などの免疫担当細胞の解析を行っている。その中の代表的な例として、ペムブロリズマブ投与中に筋炎の免疫関連有害事象を発症した例では、CD19陽性細胞中、CD21lowCD11c陽性B細胞の割合は発症前3.48%であったが発症後(免疫関連有害事象発症後10日)は10.5%、CD21lowT-bet陽性B細胞の割合は5.22%であったが発症後は11.5%、CD11c陽性T-bet陽性B細胞の割合は4.06%であったが発症後は10.7%であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度は予定としていた以下の点を達成した 。 (1)2020年度に引き続き臨床データおよび検体の収集と保管 (2)解析 を進めることが出来た。その結果少なくとも一部の免疫関連有害事象ではCD21lowCD11c陽性T-bet陽性B細胞が発症後増加していることが確認できた。以上より、現在までの研究進捗状況は概ね順調に進展していると判断する。予定していたTph細胞の機能解析に関しては今回施行できていないが、免疫関連有害事象とTph細胞の関連が明らかになった際に施行の予定としている。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度の研究より免疫関連有害事象に関連している自己免疫関連リンパ球が得られてきていることから、このまま計画を進めていく。今後の推進すべき点として以下を考えている。 (1) Tph細胞の機能や発現遺伝子の解析;フローサイトメトリーで免疫関連有害事象とTph細胞の関連が明らかになった際には、これらの細胞におけるIL-21やCXCL13の発現を蛋白レベルもしくはmRNAレベルで確認できればTph細胞の確証となる。 (2) T-bet+B細胞の動態解析 (3)引き続き検体、臨床データの収集と総合的解析 以上を2022年度に進めていく。
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Causes of Carryover |
研究は次年度も継続し、今年度費用では研究の消耗品購入額が不足したため、次年度予算を追加して購入予定である。
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Research Products
(35 results)
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[Journal Article] Chondroprotective effects of CDK4/6 inhibition via enhanced ubiquitin-dependent degradation of JUN in synovial fibroblasts.2022
Author(s)
Hosoya T, Saito T, Baba H, Tanaka N, Noda S, Komiya Y, Tagawa Y, Yamamoto A, Mizoguchi F, Kawahata K, Miyasaka N, Kohsaka H, Yasuda S.
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Journal Title
Rheumatology (Oxford, England)
Volume: 61
Pages: 3427-3438
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] COVID-19 and Adult-onset Still's Disease as part of Hyperferritinemic Syndromes.2022
Author(s)
Kawasaki T, Ooka S, Mizushima M, Nakamura Y, Ikeda H, Sakurada T, Suzuki S, Yamazaki K, Goto Y , Sakurai K, Yamasaki Y, Kiyokawa T, Tonooka K, Kunishima H, Kawahata K.
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Journal Title
Mod Rheumatol Case Rep
Volume: 6
Pages: 101-105
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Treatment of myocardial fibrosis in systemic sclerosis with tocilizumab.2021
Author(s)
Ishizaki Y, Ooka S, Doi S, Kawasaki T, Sakurai K, Mizushima M, Kiyokawa T, Takakuwa Y, Tonooka K, Kawahata K.
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Journal Title
Rheumatology (Oxford, England)
Volume: 60
Pages: 205-206
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Back to normal; serological testing for COVID-19 diagnosis unveils missed infections.2021
Author(s)
Tsuchida T, Nitahara Y, Suzuki S, Komase Y, Candray K, Kido Y, Nakagama Y, Yamasaki Y, Imamura M, Kawahata K, Kunishima H, Fujitani S, Mineshita M, Matsuda T.
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Journal Title
J Med Virol.
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] メディカルスタッフによる関節リウマチ患者支援の実態に関するアンケート調査 ~ライフステージに応じた関節リウマチ患者支援ガイド作成に向けて~2021
Author(s)
松井利浩, 浦田幸朋, 川畑仁人, 川人豊, 小嶋雅代, 佐浦隆一, 杉原毅彦, 島原範芳, 辻村美保, 中原英子, 橋本淳, 橋本求, 房間美恵, 宮前多佳子, 村島温子, 森雅亮, 矢嶋宣幸 .
Organizer
第65回日本リウマチ学会総会・学術集会
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[Presentation] 自己免疫疾患の在宅診療における新しいシステムの有用性について.2021
Author(s)
大岡正道, 水島万智子, 品川尚志, 鈴木翔太郎, 飯田春信, 遠藤信幸, 松村憲浩, 鈴木可奈子, 安藤貴泰, 川上美里, 内田貞輔, 伊藤彦, 川畑 仁人.
Organizer
第65回日本リウマチ学会総会・学術集会
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[Presentation] Abataceptが著効したCTLA4ハプロ不全症の父子例.2021
Author(s)
山崎和子, 柏戸桃子, 川崎達也, 鈴木翔太郎, 後藤由多加, 石崎克樹, 内田麻理奈, 櫻井恵一, 清川智史, 水島万智子, 高桑由希子, 殿岡久美子, 今村充, 大岡正道, 永渕裕子, 川畑仁人.
Organizer
第65回日本リウマチ学会総会・学術集会
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[Presentation] インフリキシマブ使用中の活動性クローン病に続発した高安動脈炎をトシリズマブで治療しえた一例.2021
Author(s)
川崎達也, 水島万智子, 山崎和子, 石崎克樹, 安藤貴泰, 飯田春信, 後藤由多加, 鈴木翔太郎, 櫻井恵一, 清川智史, 今村充, 永渕裕子, 大岡 正道, 川畑仁人 .
Organizer
第65回日本リウマチ学会総会・学術集会
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[Presentation] 当院におけるトシリズマブ中止歴のある症例に対するサリルマブ使用時の安全性および有効性.2021
Author(s)
櫻井恵一, 永渕裕子, 大岡正道, 今村充, 山崎和子, 殿岡久美子, 高桑由希子, 水島万智子, 清川智史, 鈴木翔太郎, 川崎達也, 柏戸桃子, 川畑仁人.
Organizer
第65回日本リウマチ学会総会・学術集会
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[Presentation] ベリムマブ追加投与によるLDA達成率とそれを可能にする背景とは2021
Author(s)
清川智史, 高桑由希子, 石崎克樹, 後藤由多加, 川崎達也, 鈴木翔太郎, 櫻井恵一, 水島万智子, 殿岡久美子, 今村充, 山崎和子, 永渕裕子, 大岡正道, 川畑仁人.
Organizer
第65回日本リウマチ学会総会・学術集会
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[Presentation] 関節リウマチに対してトシリズマブ使用中に眼部サルコイドーシスと重症筋無力症を発症した一例2021
Author(s)
鈴木翔太郎, 清川智史, 石崎克樹, 安藤貴泰, 飯田春信, 鈴木可奈子, 後藤由多加, 川崎達也, 櫻井恵一, 水島万智子, 今村充, 山崎和子, 永渕裕子, 大岡正道, 川畑仁人.
Organizer
第65回日本リウマチ学会総会・学術集会
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[Presentation] 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の維持療法における低用量2021
Author(s)
高桑由希子, 清川智史, 後藤由多加, 永渕裕子, 石崎克樹, 安藤貴泰, 飯田春信, 鈴木可奈子, 内田麻理奈, 川崎達也, 鈴木翔太郎, 櫻井恵一, 水島万智子, 殿岡久美子, 山崎和子, 今村充, 大岡正道, 川畑仁人.
Organizer
第65回日本リウマチ学会総会・学術集会
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