2020 Fiscal Year Research-status Report
Gene dysregulation by single nucleotide polymorphism of hypoxia-inducible transcription factor in molecular pathology of pulmonary hypertension
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20K08793
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
牧野 雄一 旭川医科大学, 医学部, 教授 (90345033)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 鎮司 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (90297549)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | HIF-3α / SNP / 標的遺伝子 / 低酸素応答 / 肺高血圧症 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、低酸素応答抑制分子IPAS/HIF-3α遺伝子破壊マウスが肺高血圧症類似の形質を示す事に着目して研究を展開している。本研究は、IPAS/HIF-3α遺伝子多型が膠原病性肺高血圧症の発症進展にいかなるメカニズムで寄与するか、特に標的遺伝子制御の破綻との関連から解明し、強皮症性肺高血圧症の病態におけるIPAS/HIF-3αの意義を究明することを目指す。本研究は具体的な遂行計画として、①強皮症性肺高血圧症関連IPAS/HIF-3α遺伝子多型が分子機能、特に標的遺伝子制御能に与える影響の解析、②IPAS/HIF-3α遺伝子多型がもたらす病的形質のin vivo解析とその是正法開発の分子基盤の構築を掲げ展開している。 今年度は、①-1)SNP導入IPAS/HIF-3αが低酸素誘導性遺伝子、AP-1標的遺伝子発現に与える影響の解析、①-2)SNP導入IPAS/HIF-3α特異的標的遺伝子の網羅的解析と意義付けを目ざし研究を行った。遺伝子発現解析では、RNA Ampliseq法を用いてSNP導入IPAS/HIF-3α特異的標的遺伝子を明確にすること、ChIPシーケンス法を用いてSNP導入IPAS/HIF-3αの標的結合配列を明らかにすることが必須であるが、そのためにはタグ付きSNP導入IPAS/HIF-3αの高発現細胞を樹立する必要がある。レンチウイルスシステムを用いた、ヒト肺動脈内皮細胞系での上記高発現細胞を作成し、タグ付き野生型、SNP導入IPAS/HIF-3αの発現量をほぼ同等にするシステムを樹立した。低酸素など各種培養条件下で同細胞抽出液、RNAを得た。RNA発現解析を展開中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒト肺動脈内皮細胞系で、タグ付き野生型、SNP導入IPAS/HIF-3αの発現量をほぼ同等高発現にするシステムを樹立できた。
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Strategy for Future Research Activity |
上記細胞系を用い、標的遺伝子解析を加速させる。また、遺伝子破壊動物の作成も引き続き進行させ、解析を進める。
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Causes of Carryover |
研究分担者の研究において、COVID19感染の対応により研究業務に支障が生じたため、今年度未使用額(次年度使用額)が発生した。次年度の具体的計画として、翌年度分と合わせて試薬のに購入に充当する予定である。
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