2021 Fiscal Year Research-status Report
次世代インフルエンザ弱毒生ワクチン開発のための組換えウイルスの作製と解析
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20K08845
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
村木 靖 岩手医科大学, 医学部, 教授 (00241688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉野 直人 岩手医科大学, 医学部, 特任准教授 (20372881)
小田切 崇 岩手医科大学, 医学部, 助教 (80770221)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | インフルエンザ / 弱毒生ワクチン / 組換えウイルス / Master Donor Virus(MDV) / C型インフルエンザウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、C型インフルエンザウイルス(C型ウイルス)がインフルエンザ弱毒生ワクチンのMaster Donor Virus(MDV)となりうるか否かを検証することである。これまでに明らかになったC型ウイルスのユニークな性状(増殖様式や流行様式)は、C型ウイルスが現行のインフルエンザ弱毒生ワクチンの弱点を克服するMDVになる可能性が高いことを示唆する。 本研究では、A型インフルエンザウイルスのHAタンパクとNAタンパクを粒子の表面にもつ組換えC型ウイルス(C/Aウイルス)を作製すること、次にそれをマウスの鼻腔に投与し鼻腔や気管粘膜におけるウイルス増殖と粘膜免疫の誘導を解析することを予定している。 2021年度には以下の結果を得、目標の達成に向けた成績を蓄積することができた。 昨年度までに決定したマウス馴化A型インフルエンザウイルスのHA遺伝子とNA遺伝子の塩基配列を基に、組換えC型ウイルス(C/Aウイルス)を作製するためのプラスミドDNAのクローニングを試みた。まず全長のC型ウイルスHEF(henagglutinin-esterase-fusion)遺伝子の翻訳領域を、マウス馴化A型インフルエンザウイルスのHA遺伝子またはNA遺伝子に置換した2種類のcDNAをPCR増幅し、Pol Iプラスミドにクローニングした。 マウス馴化A型インフルエンザウイルスの病原性を解析した。同ウイルスをBALB/cマウス(6週齢、メス)に経鼻感染させ、体重および症状を観察した。感染7日までにすべての感染マウスは人道的エンドポイント(感染前の80%の体重)に達した。この結果は、クローニングしたMAウイルスが、本研究の遂行に適した病原性を持つことを示す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
プラスミドDNAのクローニングが予定よりも遅れている。一方、マウス馴化A型インフルエンザウイルスの病原性を証明することができ、今後の感染実験の基礎データを蓄積できた。
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Strategy for Future Research Activity |
プラスミドからのウイルスタンパクの発現を確認した後、目的のHA/NA融合遺伝子のクローニングを行う。さらに、これを利用しリバース・ジェネティクスでC/Aウイルスを作製する予定である。一方、C/Aウイルスの接種に先がけ、マウスの上気道におけるC型ウイルス(野生株)の増殖能を解析する。
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Causes of Carryover |
試薬の節約により若干の残額が生じた。2022年度の物品費として使用する予定である。
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Research Products
(10 results)