2022 Fiscal Year Research-status Report
微小環境酸性化がpHセンサー受容体を介して骨代謝と寿命に与える影響
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20K08879
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
茂木 千尋 群馬大学, 生体調節研究所, 助教 (00375528)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | pH / Gタンパク質共役型受容体 / 骨代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
骨量は骨芽細胞による骨形成と破骨細胞による骨吸収のバランスにより調節され、そのバランスはホルモンなどの細胞外の要因に強い影響を受ける。細胞外のプロトン(H+)により活性化されるGタンパク質共役型受容体OGR1/GPR68は骨芽細胞と破骨細胞にも発現していることから、OGR1は低pH環境を感知するセンサーとして骨代謝を調節していると考えられる。OGR1/GPR68は細胞外のプロトンにより活性化される受容体で、比較的中性に近い弱酸性状態(pH 6-8での変化)を感知する。このことより、生理的、病理的なpH変化に応答していると考えられるが、局所でのpHへの応答を調べることは技術的には難しい。このため、受容体発見当初より破骨細胞と骨芽細胞でOGR1の発現が示されていたにもかかわらず、OGR1を介して低pHを感知し個体の骨代謝が変化することを明らかにした論文はない。これまで個体レベルでの解析や、血中ステロイドホルモンの測定系の構築などを行ってきたが、2022年2月から10月まで病気のため休職していたため、当初予定していた実験はできなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年2月から10月まで病気のため休職していたため、当初予定していた実験はできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
休職によりマウスの系統維持ができなかったので、必要なマウスの掛け合わせを進める。また、近年OGR1が金属イオンでも活性化されることがわかり、必要に応じてプロトンだけではなくニッケルなども使いながら研究を進める。
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Causes of Carryover |
2020年度から2021年度に所属研究室の異動があり、予定していた実験の半分以上を行うことができなかった。 2020年度の後半からは体調を崩し2021年度の10月まで病気のため休職した。いまだ体調が十分に回復していないため、2021年度から2022年度に予定していた予定していた実験内容を精査し必要性を再検討しつつ2023年度に行う。
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Research Products
(1 results)