2021 Fiscal Year Research-status Report
脂肪細胞のPHLDB1を介した糖脂質代謝とアディポカイン分泌機構の解明
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20K08883
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
土屋 恭一郎 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (60451936)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 肥満 / インスリン抵抗性 |
Outline of Annual Research Achievements |
野生型マウスにおいてPHLDB1蛋白が骨格筋および肝臓に発現を認めず、脂肪組織(精巣周囲および皮下)の脂肪細胞画分に高発現していることを確認している。また、高脂肪食誘導性肥満マウスの脂肪組織においてPHLDB1の蛋白発現が減少していることを確認した。 加えて、以下の3種類のマウスを作製し、今後は通常食および高脂肪食給餌により代謝表現型の解析中である。 ⅰ)R26-TagRFP-T-PHLDB1マウス(ROSA26遺伝子座へPHLDB1をノックインしたマウス=「全身性PHLDB1ノックインマウス」) ⅱ)rlc2マウス(PHLDB1遺伝子の突然変異により膜結合能を欠損したPHLDB1を発現するマウス) ⅲ)Adipoq-Cre: R26R-TagRFP-T-PHLDB1マウス(脂肪細胞特異的PHLDB1ノックインマウス)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Adipoq-Cre: PHLDB1 flox/floxマウス(脂肪細胞特異的PHLDB1欠損マウス)の作成を計画していたが、PHLDB1 flox/floxマウスの作成の進捗が十分でない。
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Strategy for Future Research Activity |
上記ⅰ)~ⅲ)のマウスを通常食、高脂肪食給餌下にて代謝表現系を解析する。 また、PHLDB1またはPHLDB1 shRNA発現ベクターを3T3-L1脂肪細胞に導入し、脂肪細胞分化およびインスリン作用への影響を検証する。また、インスリン刺激後のAkt活性化ならびにGLUT4の細胞膜移行をリアルタイムイメージングにて視覚化し、PHLDB1のインスリンシグナルを介した糖取り込みへの作用を多角的に明らかにする。
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