2020 Fiscal Year Research-status Report
内臓脂肪による免疫老化と慢性炎症が手術侵襲に及ぼす影響とオステオポンチンの関与
Project/Area Number |
20K08951
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
古川 勝規 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (00400987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高屋敷 吏 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (30456024)
三島 敬 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (70802560)
大塚 将之 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (90334185)
鈴木 大亮 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (90422229)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 内臓脂肪 / 術後合併症 / 慢性炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では内臓脂肪蓄積に着目し,内臓脂肪蓄積による免疫老化と慢性炎症が外科周術期の合併症発症にどのような影響を及ぼすかを検討し,さらに内臓脂肪組織中のCD153陽性PD-1陽性リンパ球から産生され,免疫老化に深く関与していることが示され注目されているオステオポンチンの関連を臨床的に解明することを目的とする. 当施設にて過去5年間で膵頭十二指腸切除術を施行した300例以上の患者の術前の腹部CT画像を解析し,腹部CTの第3腰椎レベルでの骨格筋量と内臓脂肪 (Visceral fat area),皮下脂肪 (Subcutaneous fat area),筋肉内脂肪組織 (Intermuscular adipose tissue)面積を画像解析ソフトSYNAPSE VINCENTを用いて測定することを目標としているが、現在、210症例の測定を終了した。 今後、300症例まで測定を進め、膵頭十二指腸切除術後に合併症を起こした群と起こさなかった群で,これらの骨格筋量と各種脂肪量を比較検討し,ROC曲線から差があったパラメーターのcut-off値を求め,各種脂肪量が周術期合併症に与える影響を検討する. 並行して患者から採取した血漿から炎症性サイトカインであるIL-6, TNF-αや,今回注目しているオステオポンチンのELISA法による測定を開始している。また我々がデーター蓄積した細胞性免疫能の指標としてのCon A/PHA刺激リンパ球幼若化能との関連も検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、目標の300症例のうち200症例以上について骨格筋量と各種脂肪量の測定を終えている。 また患者から採取した血漿から炎症性サイトカインであるIL-6, TNF-αや,今回注目しているオステオポンチンのELISA法による測定を開始している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、測定を目標の300例まで進め、膵頭十二指腸切除術後に合併症を起こした群と起こさなかった群で,これらの骨格筋量と各種脂肪量を比較検討し,ROC曲線から差があったパラメーターのcut-off値を求め,各種脂肪量が周術期合併症に与える影響を検討を予定している。
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Causes of Carryover |
次年度では、患者から採取した血漿から炎症性サイトカインであるIL-6, TNF-αや,今回注目しているオステオポンチンのELISA法による測定をさらに進める。
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