2021 Fiscal Year Research-status Report
胆道閉鎖症の肝外胆管における異常免疫とその増強因子の解析
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20K08987
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
東 真弓 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10380453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
文野 誠久 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40405254)
田尻 達郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80304806)
青井 重善 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90308669)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 胆道閉鎖症 / 免疫反応 / IL13 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、これまでの胆道閉鎖症研究において主流な肝組織の病態の解析とは異なり、1肝外胆管、胆嚢における免疫学的反応を明確にすること、2胆道上皮障 害をきたす異常免疫を増強させる内分泌的因子の同定、作用の解明を目的とし、これらの研究のための 有用な材料としての、3胆道閉鎖症由来の肝外胆管、胆嚢 上皮細胞の安定細胞株の樹立を行う。 異常免疫反応の増強因子およびその下流の反応経路を明らかにし、最終的に手術後の自己肝における病態進行の抑制へと つなげることを視野にいれ、研究を遂行する。 これまでに、手術時の切除標本を用いて、肝外胆管におけるIL13等の集積を確認しており、その影響により、肝外胆管、胆嚢における線維化に関わる因子の解析を行った。これらの結果は学会発表、論文発表の予定である。また、IL13の産生細胞の解析をおこなっており、胆道閉鎖症の病態への関与の解析をおこなっている。 また、手術時に得られた胆嚢、胆管上皮細胞の培養をおこなっており、長期培養法の確立を行った。上皮細胞の細胞死を抑制する培養条件を確立しており、不死化による安定化を図っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臨床標本の解析結果の発表を行っており、論文投稿中である。また、細胞培養条件の確立が進行しており、不死化細胞が得られれば、解析に用いることが出来ると考え られる。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床標本の解析から得られた結果から、胆道閉鎖症の進展に関わる因子が推定され、これらの影響を既存の胆管上皮細胞株および樹立した細胞株を用いて解析を行うこととしている。また、自己肝予後マーカーとしての解析も検討している。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響による実験の遅滞や、物品購入ができなかったこと、学会発表ができなかったことなどが上げられる。本年度は研究成果の学会発表、論文発表を予定しており、そちらに費用を割くことを検討している。また、これまでの解析結果を受けて新規の解析系を用いることを検討しており、その準備に費用を用いることとしている。
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