2021 Fiscal Year Research-status Report
Preclinical study of photoimmunotherapy for tumor microenvironment
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20K09009
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
野間 和広 岡山大学, 大学病院, 講師 (10534761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白川 靖博 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (60379774)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | がん微小環境 / 癌関連線維芽細胞 / FAP / Photoimmunotherapy / 光線免疫療法 / PDXモデル / EGFR / HER2 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、CAFsを標的としたPhotoimmunotherapy(以下PIT-CAFs)を確立することが目的である。また臨床実装にむけて、CAFsを標的としたPITを検証するために既に実績のあるCAFsを標的とする抗体(抗FAP抗体)のSibrotuzumabを用いたPITの効果を検証する。また対象となるCAFsや、既に確立している癌細胞に対するPITはHER2タンパクを標的とした抗体であるHerceptinやEGFRを標的としたCetuximabを用いたPIT-cancerを用いる。
当該年度においては、Sibrotuzumabを用いたCAFsを標的としたPITの確立、また癌に対するPITを同時に行う癌とCAFsの共培養系でのin vitroのDual-PITの効果の検証。そして既に初年度に着手している食道癌患者より得られた組織を用いたPatient derived xenograft(PDX)を用いたin vivo実験を行うこととした。
結果、Sibrotuzumabを用いたPITはin vitroにおいてFEF3やその他の線維芽細胞株を用いた実験において効果が確認された。さらにPatient derived細胞株(癌組織から単離)においてもその効果を認めた。in vivoでは癌細胞株とFEF3線維芽細胞との共培養腫瘍モデルおよびPDXモデルにおいて癌およびCAFsに対するDual-PIT治療は著明な抗腫瘍効果を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3年間の研究期間うち2年目として、P-3からP-4まで検証を行うことができた。Sibrotuzumabという抗体を用いて安定したantibody-photosensitizer conjugate(APC)を作成することができ、また細胞株でのin vitroでの再現性を持ったPhotoimmunotherapyの効果を示すことができた。また癌細胞に対してはそれぞれ特異的なマーカーを標的としたAPCを作製に成功し、先に作製したCAFsを標的としたAPCと癌を標的としたAPCの2つAPCsの同時使用によるPITの効果も示すことができた。さらにin vivoではPDXモデルの作製に成功し、患者検体より癌細胞のマーカーの発現を確認しDual-PITの治療効果を示すことができた。既に臨床実績のあるSibrotuzumabを用いたPIT-CAFsそして癌細胞を標的としたPITの組み合わせの治療がin vitroおよびin vivoでも示すことができ、本研究として順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、患者組織とその患者より作製したPDXモデルのCAFsのマーカーFAPやそのほか癌細胞のマーカーの相同性の検討を行う。また同時に本研究結果の統計学的な解析、また論文作製を行う予定としている。 さらにその他の線維芽細胞や膵癌細胞株への応用など本研究の汎用性や本研究を支持する実験系も可能であれば行う予定である。
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Research Products
(3 results)