2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of new ulcerative colitis surgery applying regenerative medicine technology
Project/Area Number |
20K09017
|
Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
小山 文一 奈良県立医科大学, 医学部, 病院教授 (40316063)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福岡 晃平 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (20812316) [Withdrawn]
久下 博之 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (30801774)
森田 剛平 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (60533718)
松本 弥生 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (90833707) [Withdrawn]
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 潰瘍性大腸炎 / 大腸全摘・回腸嚢肛門吻合術 / ileocecal valve cuff / neorectum / 神経筋ネットワーク / 神経幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
潰瘍性大腸炎は難治性炎症性腸疾患で患者数は年々増加している。内科治療は進歩しているものの難治性や癌合併のため実施手術件数は減っていない。根治手術である大腸全摘・回腸嚢肛門吻合術は、回腸嚢を用いて肛門を温存する術式であるが,頻便・漏便や排便困難に悩まされる症例も多い.回腸嚢での蠕動相殺,回腸嚢と肛門管間における神経ネットワークの欠如が要因として考えられる.本研究では,回盲弁と直腸肛門部の解剖学的類似性,回盲弁運動と排便運動の生理学的類似性に着目し,ラット大腸全摘モデルで回盲弁付き終末回腸と内肛門括約筋を吻合しNeorectumを創出する.吻合部に神経幹細胞シートとBrain Derived Neurotrophic Factor徐放ビーズを用いることで,回盲弁筋層と内肛門括約筋間に新たな神経筋ネットワークを形成させ再生医療工学を応用した新しい潰瘍性大腸炎手術の開発を目指す. 2020年度は,ラットを用いて、1. 直腸肛門部を精細解剖し、直腸肛門部括約筋の外科的剥離方法を検討し、最適な直腸切離レベルを検討した。2. 回盲部を精細解剖し、ileocecal valve cuff (ICV)を温存した終末回腸切離方法を検討した。1, 2の検討から至適直腸璧切離レベル,ileocecal valve cuff切離ライは想定し可能となった。また、3. 直腸/終末回腸貯留能の検討を行った。 しかしながら、COVID-19感染拡大による影響を受け、Interstitial cells of Cajal (ICC)とセロトニン作動性ニューロンのネットワークの3次元画像解析は行えなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度は、COVID-19感染拡大により、研究自体の実施困難時期があった。また、本大学附属病院は第一種感染症指定医療機関で奈良県のCOVID-19感染症治療の拠点となっており、COVID-19感染拡大による臨床業務の負担が著しく増加し、実験時間確保の困難性が生じているためである。
|
Strategy for Future Research Activity |
当大学職員全員のCOVID-19ワクチン接種が終了し、COVID-19感染拡大をめぐる研究実施困難性は徐々に緩和されつつある。可能な限りの時間調整を行なって、研究の遅れを取り戻すよう努める。
|