2021 Fiscal Year Research-status Report
酸化修復機能からみた食道癌発癌機序の解明と癌浸潤予防の新規治療の開発
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20K09035
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
木村 和恵 九州大学, 医学研究院, 准教授 (70631927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖 英次 九州大学, 大学病院, 講師 (70380392)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | がん幹細胞 / 酸化損傷修復 |
Outline of Annual Research Achievements |
食道癌は消化管癌において選択可能な抗癌剤治療薬が少なく、依然として予後不良の難治性癌であり、治療成績の向上が望まれる。本研究では、食道前がん病変の進展抑制による治療に着目し、がん幹細胞に関与し浸潤転移を促す因子を制御する新しい分子標的治療の開発を目指す。 酸化的DNA損傷修復に関与する遺伝子多型とp53遺伝子変異との関係が明らかになった。さらに、がん幹細胞の指標とされるCD44v9発現の臨床病理学的意義およびEMTとの関係を明らかにした。 酸化修復調整機能として、腸内細菌に着目した。薬物感受性に関係する因子の解析のため、化学療法と腸内細菌叢の変化の観察を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
酸化修復機能の一つとして腸内細菌という新たな観点から観察研究を開始し、良好な結果を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
さらに、腸内細菌の変化から癌の転移進展に関与する因子を解析する。 CD44v9をノックアウトさせた食道癌細胞株を用いて浸潤能と遊走能を確認し、増殖能の変化、抗酸化能の変化などを観察する。
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