2021 Fiscal Year Research-status Report
肝腫瘍に対する肝表層血管構造のAI診断に基づくリアルタイム解析システムの開発
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20K09065
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
松田 和広 昭和大学, 医学部, 講師 (40529137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 武士 昭和大学, 医学部, 教授 (30317515)
村上 雅彦 昭和大学, 医学部, 特任教授 (70255727)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 腹腔鏡下肝切除 / 術中腫瘍診断 / 肝表層血管 / Narrow-band imaging |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年に引き続き腹腔鏡下肝切除を施行した症例を対象とし、良性および悪性肝腫瘤の局在と肝表層の血管構造の変化について評価を行った。これまでの研究結果から、悪性腫瘍においては肝表層の微小血管に異常構造(1.Enlargement、2. Tortuosity、3.Heterogeneity)を認める一方で、良性腫瘍においては明らかな変化は認められないことを明らかにし、Narrow-band imaging(NBI)観察を用いることで白色光観察と比較しより明瞭に描出された。また、異常血管構造の発現は肝細胞癌でより強く認められることを明らかにした。これらの先行研究の結果は学会および論文にて報告を行った。(Narrow-band Imaging Examination of Microvascular Architecture of Subcapsular Hepatic Tumors.Surg Res.2021 May;261:51-57.)。現在症例を蓄積中であるが、これまでの研究結果を実証する結果が得られている。今後、さらに症例の蓄積を行い整合性を高めると共に、AI診断システム実現に向けて研究計画を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
肝表層の微小血管構造の変化と、病理学的診断の整合性についてはこれまでの症例から証明されつつある。しかしながら、昨年は腹腔鏡下肝切除の症例が少なく、症例データの蓄積がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、精力的に症例データの蓄積作業を進める。手術症例の減少により、当院単独では症例の蓄積が予定より遅れてしまうことが想定された場合は、関連施設への研究協力を依頼し症例獲得に努める。また、開腹肝切除症例においても同様の評価が可能であれば症例数に加えてさらに解析を進める。
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Causes of Carryover |
研究成果の公表や新たな知見の収集のため学会参加(研究分担者を含む)を予定している。また、必要備品や論文投稿にかかった費用は本年度に計上できなかったため次年度に申請する予定である。
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Research Products
(3 results)