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2021 Fiscal Year Research-status Report

ゲノム・遺伝子変異プロファイル解析を用いた膵癌における新規治療戦略の構築

Research Project

Project/Area Number 20K09094
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

浅野 賢道  北海道大学, 大学病院, 助教 (10756688)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中村 透  北海道大学, 医学研究院, 助教 (70645796)
土川 貴裕  北海道大学, 大学病院, 講師 (50507572)
平野 聡  北海道大学, 医学研究院, 教授 (50322813)
畑中 豊  北海道大学, 大学病院, 特任准教授 (30589924)
畑中 佳奈子  北海道大学, 大学病院, 特任講師 (10399834)
天野 虎次  北海道大学, 大学病院, 特任助教 (20374514)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords膵癌 / 化学療法 / ゲノム解析 / 遺伝子変異 / precision medicine
Outline of Annual Research Achievements

令和3年度も新型コロナ感染症によりある程度の制約はあるものの、予定していた研究を進めることができた。
まず、化学療法前後の遺伝子変異プロファイルを明らかにすべく、生検献体および切除検体の次世代シークエンサーによる遺伝子変異解析を行った。化学療法前の解析にはEUS-FNAにより得られた生検検体を用いることを予定しており、22G針で採取されるため検体量が少ないことは想定していたものの、症例により検体量に大きな差があることが判明した。パイロット的に比較的多く採取されている検体を用いてマイクロダイセクション法によるDNAの抽出・精製を行ったが、ターゲットシークエンスに用いるだけの十分なDNAの抽出が極めて困難であった。技術的要因も多分にあると考えられたが、この状況を鑑みると、他の少量検体ではより一層困難であることは容易に予測でき、生検検体を用いた化学療法前の遺伝子変異解析は断念せざるを得なかった。
一方、化学療法後の遺伝子変異解析には根治手術により得られた切除検体を用いるため、予定通りDNAの抽出・精製を行うことができ、ライブラリーDNAを作成することが可能であった。生存期間が「1年未満」で再発を認めた症例を早期再発群、「5年以上」の症例を長期生存群とし、各群15症例ずつを解析した。Ion PGMTMシステムを用いたターゲットシークエンスの結果、早期再発群で変異を認めたのは、KRAS、TP53、SMAD4、CDKN2Aの4遺伝子(いわゆるBig 4)であり、特にTP53とSMAD4は長期生存群との間に差を認める傾向にあった(p<0.1)。現在、さらなる解析を進めている。
また、これに並行してliquid biopsyによる遺伝子変異解析も開始した。現時点では数例にとどまっているものの、術前に採取された血液の血漿からcell-free DNAを抽出し、解析を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

令和2年度の大幅な遅れが大きく影響していたが、遅れを取り戻すべく、研究を進めることができた。しかし、結果的には断念せざるを得なかったが、生検検体からのDNA抽出に想定よりも多くの時間を費やす結果となってしまったため、計画よりもやや遅れている状況である。

Strategy for Future Research Activity

術前生検検体を用いた遺伝子変異解析は困難であったため、これに代わる解析を検討している。現在、一番の候補として考えているのは、化学療法前に採取された血液を用いた解析である(liquid biopsy)。2019年から化学療法前の血液も保存しており、倫理委員会の承認が得られれば解析可能である。ただし、切除検体の解析結果と術前血漿の解析結果を比較検討し、代用可能かどうかを慎重に見極める必要性がある。また、当教室が保管している血液サンプルは術後観察期間が比較的短いため、長期生存例の解析が不可能である。この点を克服するため、さらなる検討を進めている。
切除検体を用いた解析は概ね順調に進めることができているため、現状を継続する。また、結果が整い次第、膨大な臨床情報との統合解析を行う。Liquid biopsyに関しては、解析を開始することができているため、こちらも現状を継続して行く。

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Published: 2022-12-28  

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