2020 Fiscal Year Research-status Report
時計遺伝子を基盤とした直腸癌術前化学療法における治療効果予測と新規治療薬への応用
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20K09095
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
諸橋 聡子 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (90569592)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 直腸癌 / 術前化学療法 / 時計遺伝子 / 治療効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
直腸癌手術は、その解剖学的空間の狭さから、手術操作が困難な手術の一つとされている。術前化学療法による腫瘍縮小は、腫瘍完全切除の大きな手助けとなる。化学療法治療効果予測は、手術時期のタイミングや治療選択を最適化し、根治切除と機能維持(肛門機能・排尿機能・生殖機能)に寄与する。 直腸癌術前化学療法症例50例を化学療法前後で、Computed Tomography(CT)ないしMagnetic Resonance Imaging (MRI)で高い縮小率を示す群と低い縮小率を示す群に分けて(23%をカットオフ値)、その臨床病理学的因子と比較検討した。高い縮小率を示す群では、ctyokeratinAE1/AE3に染色性を示す腫瘍細胞面積・核分裂・化学療法後のCT/MRIの面積が低下していた。 大腸癌の特性を明らかにするために、大腸癌(直腸癌・結腸癌)外科切除材料で組織透明化(3D tissue clearing)により、その形態学的特徴を検討した。さらに、実際の病理組織標本(Hematoxylin-Eosin染色)で見られる二次元組織の形態と三次元組織(3D tissue clearing)の形態を比較した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
直腸癌の術前化学療法症例において、高い縮小率を示す群と低い縮小率を示す群の病理組織学的特徴を解明することができた。大腸癌組織の透明化(tissue clearing)を行い、その組織形態を把握することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
大腸癌(直腸癌・結腸癌)の組織透明化(3D Tissue clearing)を行い、立体的な視野から腫瘍組織を解析し、大腸癌(直腸癌・結腸癌)の腫瘍浸潤の特性をさらに探求して、化学療法治療効果予測につながる足がかりを見いだす。
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Research Products
(2 results)