2023 Fiscal Year Research-status Report
Diagnostic evaluation of early stage lung cancer using deep learning-based analysis of CT images
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20K09162
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
高尾 仁二 三重大学, 医学系研究科, 教授 (30263007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 良平 立命館大学, 理工学部, 教授 (20402688)
鳥羽 修平 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (20806111)
金田 真吏 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (30793418)
内田 克典 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (60362349)
久保岡 牧子 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (60832524)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 機械学習 / 深層学習 / 早期肺腺癌 / CT / AIS / MIA / CNN |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、高分解能CT画像で前癌病変(AAH)~早期肺癌(AIS)~微小浸潤肺腺癌(MIA))の鑑別診断を客観的に高精度診断するためのAI画像補助診断プログラムの臨床的実装を目指している。 CTの2D画像よりも3D画像データの方が診断精度(特に、前癌病変(AAH)~早期肺癌(AIS)~微小浸潤肺腺癌癌(MIA))が向上することが示唆されたが、3Dボリューム、CT濃度閾値分析などのCT画像分析による病理学的浸潤径の予測精度は非浸潤病変と浸潤癌を判別する精度においてAUC 0.81にとどまった。*病理診断は腺癌71例、扁平上皮癌5例で、stage 0; 28(AAH 3,AIS 25)例, stage IA1; 37 (うち、MIA 12, Lepidic 11) 例, stage IA2; 6例であり、非浸潤病変(AAH+AIS) 28例と浸潤癌 (MIA以上)43例を判別する精度はAUC 0.81であった要旨は、2023年世界肺癌学会(シンガポール)にて研究分担者の金田真吏が報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
手術を施行された臨床病期IA1期(高解像度CTで充実径が10立方mm以下)肺癌手術症例を中心に手術前CT画像の専門医による評価に対して、AIプログラムを用いた客観的診断の優位性は示唆されたが、3D評価を用いても偽陽性、偽陰性の低減効果は大きくなかった。エラーの主因は病理学的無気肺(特に、AAHをoverdiagnosisする場合において)と考えられたが、これは体積のみでなく形状も含めた判別によっても指摘は困難であった。 判別能の解析では、病理学的無気肺が誤診断(特に、AAHをoverdiagnosisする場合において)の要因になっており、これは体積のみでなく形状も含めた機械学習で精度向上は困難であり、経時的変化の情報を加えることが必要ではないかと考えたが、必要十分な症例を集積することが困難であったことから、経時的変化が極めて緩徐である上に個体差が大きくまとまったデータベースとしての利用を断念した。 以上、現在の手法ではこれ以上の精度向上は困難であり、浸潤部が大きい(5mm~30㎜)IA3期肺腺癌まで対象を拡大して再検討すべきと判断したために、研究期間を延長申請した。
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Strategy for Future Research Activity |
先に記した研究進捗状況を鑑みて、検討対象を早期病変から初期浸潤癌まで広げることによりAIが精度よく浸潤癌と非浸潤癌を判別する精度の向上は期待できるが、初期浸潤癌の多様性は拡大するため、画像の質的特徴量を利用しているAI診断が、腫瘍浸潤部に相当するsolid partの『サイズ』(専門医が視覚的な鑑別診断で利用している指標)以上に鋭敏な新たな鑑別因子を抽出し得るか否かを確認することが本年の課題であり、本研究課題の最終目標となる。可能であれば、その画像的特徴を抽出することにより、今後の研究発展に貢献することを期待している。
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Causes of Carryover |
令和5年度は、それ以前に整備した解析装置、プログラムを利用することにより、少ない予算経費で研究を継続可能でした。繰り越した予算は、令和6年度が研究最終年度となる本研究の成果を英語論文として投稿するための経費として使用する予定です。
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Research Products
(1 results)