2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K09178
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
近藤 和也 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (10263815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 光輝 徳島大学, 病院, 講師 (30403710) [Withdrawn]
宮本 直輝 徳島大学, 病院, 医員 (00865305)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 胸腺癌 / DNAメチル化 / 網羅的解析 / CpGサイト / 癌抑制遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
胸腺癌と胸腺腫をHuman Methylation 450K DNA Analysis Kit(illumina)を用いて47万のCpG siteのDNAメチル化を網羅的に検索した。解析はIllumina Methylation Analyzer(http://www.rforge.net/IMA/)を使用し、胸腺腫と比較して有意に胸腺癌でDNAメチル化の多い93個のCpG islandを抽出した(Lung cancer 111, 116-, 2017)。その中から、癌関連遺伝子と予想される7遺伝子(GNG4, GHSR,SALL3, HOXD3, GAD1, NPTX2, MT1A)をpick upした。正常胸腺18例、胸腺腫30例、胸腺癌16例から、DNA抽出し、Bisulfite処理を行った。GNG4、GHSR、HOXD9、SALL3遺伝子について、pyrosequenceを行い、DNAメチル化の割合を検討した。今年度、胸腺上皮性腫瘍について、GAD1, NPTX2, MT1A遺伝子について、pyrosequenceを行い、DNAメチル化の割合を検討し、RTPCRでmRNAの発現を検討した。さらに、蛋白発現を免疫染色にて調べた。胸腺癌は胸腺腫及び胸腺と比較して、GAD1のDNAメチル化の頻度が有意に高く、mRNAおよび蛋白の発現量も高かった。DNAメチル化が高いほど無再発生存率が悪かった。Oncogeneicな働きが推測された。一方、胸腺癌は胸腺腫及び胸腺と比較して、NPTX2, MT1AのDNAメチル化の頻度が有意に高かった。mRNAの発現量も低かった。来年度、NPTX2, MT1Aの蛋白発現を免疫染色にて検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
GNG4, GHSR,SALL3, HOXD3遺伝子に関しては、DNAメチル化を検討し、胸腺癌で有意に高かった。mRNAを測定したが、DNAメチル化との関連は認めなかったので、蛋白発現は調べていない。GAD1, NPTX2, MT1A遺伝子に関しては、DNAメチル化とmRNAを測定し、胸腺癌で有意にDNAメチル化の頻度が高く、mRNAの発現が低い傾向を認めた。免疫染色で蛋白の発現を検討している。来年度はGAD1, NPTX2, MT1Aの蛋白発現のデータが出ると思われる。さらに、DNAメチル化の網羅的な解析でpick upされた7遺伝子以外の遺伝子についても検討できると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度はGAD1, NPTX2, MT1Aの蛋白発現のデータが出ると思われる。7つの遺伝子のDNAメチル、mRNAおよび蛋白発現が胸腺腫、胸腺癌、神経内分泌腫瘍の特性とどう関連するか、予後(無再発生存)との関連について検討する予定である。さらに、DNAメチル化の網羅的な解析でpick upされた7遺伝子以外の遺伝子についても検討できると思われる。
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Causes of Carryover |
残額7円に相当する物品・試薬がなかったため、未使用額が生じた。翌年度分として請求した研究費と合わせて、試薬購入に使用予定である。
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Research Products
(2 results)