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2020 Fiscal Year Research-status Report

宿主内細菌叢間相互作用による肺癌悪性度獲得の機序解明と革新的治療への展開

Research Project

Project/Area Number 20K09188
Research InstitutionNational Hospital Organization, Kyushu Medical Center (Clinical Institute)

Principal Investigator

庄司 文裕  独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 呼吸器外科医師 (90444851)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 竹尾 貞徳  独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 統括診療部長 (00416546)
豊川 剛二  独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 呼吸器外科医師 (30627261)
山崎 宏司  独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 呼吸器外科科長 (60404068)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords肺癌悪性度 / 口腔内細菌叢 / 気道内細菌叢 / 腸内細菌叢
Outline of Annual Research Achievements

【背景】我々の体内には至る所に細菌が存在しており、こうした宿主内細菌叢は相互に作用することにより、菌種や多様性の変化をもたらし宿主免疫の一翼を担っていることが示唆されている。肺癌の主原因である喫煙や社会問題となっている大気汚染は口腔内あるいは肺内といった気道内細菌叢に悪影響を及ぼしていることは疑いようがなく、体内細菌叢の変化、最終的には宿主免疫の破綻・宿主内(特に肺内)炎症惹起に繋がり、肺発癌に至る可能性も考えられる。しかしながら肺癌と口腔から腸内に至る体内細菌叢に着目した研究は現在までなされていない。【目的】本研究では肺癌症例における宿主内(口腔内・気管支内・腸内)細菌叢の菌種・多様性・相互作用と肺癌悪性度獲得のメカニズム及び喫煙、肺炎症、宿主免疫栄養との関連性を解明し、肺癌における革新的バイオマーカーとしての可能性を模索、更に肺癌に対する新規治療への応用・展開に繋げることである。【対象】肺癌(非小細胞肺癌あるいは小細胞肺癌)疑いにて気管支鏡検査入院した症例。2021年4月1日現在、合計75症例(良性疾患12症例、肺癌53症例、健常者10症例)より検体を採取した。【採取検体の内訳】唾液60検体、糞便46検体、気管支洗浄液64検体、合計170検体。【進捗状況】唾液中ニコチン・コチニン濃度は全例測定済み。また糞便中短鎖脂肪酸(酪酸、プロピオン酸、酢酸を測定)も全例測定済み。口腔内細菌(唾液)、肺内細菌(気管支洗浄液)及び腸内細菌(便)に関しては、①唾液、気管支洗浄液及び便からDNAを抽出、②それらを鋳型として16SrRNAをPolymerase Chain Reaction(PCR)で増幅、③得られた増幅断片を次世代シーケンスで解析することで細菌の構成を解析、④次世代シーケンス装置:MiseqTM (Illumina)にて解析中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

検体は順調に採取できており、現在、唾液中(口腔内)、気管支洗浄液中(気道内)、糞便中(腸内)細菌叢に関してNGS解析中であり、概ね順調に研究が遂行されているものと考えられる。

Strategy for Future Research Activity

NGS結果を踏まえて、本研究の主要評価項目である日本人肺癌における宿主内細菌叢の菌種や多様性を明らかにする。また、宿主内細菌叢と臨床病理学的因子や治療効果・予後との関連性も探索する。更に健常者や肺良性疾患患者との比較により、肺癌におけるバイオマーカーとしての可能性に関しても模索可能と考える。

Causes of Carryover

今年度の研究費使用額は主に唾液内ニコチン・コチニン濃度及び腸内短鎖脂肪酸測定分である。本研究費の最大の割合を占める宿主内細菌叢解析料(NGS解析料)が含まれておらず、次年度に一括してNGS解析を予定である。

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Published: 2021-12-27  

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