2022 Fiscal Year Annual Research Report
宿主内細菌叢間相互作用による肺癌悪性度獲得の機序解明と革新的治療への展開
Project/Area Number |
20K09188
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Research Institution | National Hospital Organization, Kyushu Cancer Center |
Principal Investigator |
庄司 文裕 独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究センター), その他部局等, 呼吸器腫瘍科医長 (90444851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹尾 貞徳 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 統括診療部長 (00416546)
豊川 剛二 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 呼吸器外科医師 (30627261)
山崎 宏司 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 呼吸器外科科長 (60404068)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 肺癌悪性度 / 口腔内細菌叢 / 腸内細菌叢 / 多様性 / 菌種 |
Outline of Annual Research Achievements |
【対象】2019年5月から2021年3月において肺癌症例(LC群)53例、炎症性肺疾患症例(LI群)11例、健常者(HC群)10例の唾液・糞便を採取し、16srRNAをPCRにて増幅、NGSにて口腔内及び腸内細菌叢を解析した。口腔内及び腸内細菌叢の多様性、菌種(属レベル)における群間比較を行った。【結果】α多様性:口腔内細菌叢においてHC群と比較してLC群が有意に低かった(Chao1, p=0.004, Simpson, p=0.018, Shannon, p=0.009)。腸内細菌叢では有意な差を認めなかった。β多様性:口腔内細菌叢においてHC群とLC群は明らかに相違な菌種群であった(Bray_curtis, p=0.001, Unweighted_unifrac, p=0.005, Weighted_unifrac, p=0.005)。また腸内細菌叢においてもHC群とLC群は明らかに相違な菌種群であった(Bray_curtis, p=0.005, Unweighted_unifrac, p=0.002, Weighted_unifrac, p=0.002)。菌種:LC群の口腔内細菌叢ではHC群と比較してBacilli class, Streptococcaceae family, Strepotoccus genus, Firmicutes phylum and Lactobacillales orderが有意に多く認められた。また腸内細菌叢において6種類の口腔内関連細菌を認め、LC群にて有意に豊富に認めた(p=0.00182)。 【結論】本研究にて肺癌症例の口腔内細菌叢は多様性が低下しており、また特定の菌種を同定することができた。本研究結果から口腔内細菌叢を利用した肺癌リスク判定や肺癌予防へとつながる可能性が示唆された。
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